昨年、ジェイムズ・ライトンが女優のキーラ・ナイトレイと結婚。その幸せムードが影響したのでは?と勘ぐりたくなる本作は、タイトルばかりか、サウンド面でもポップ指数を上げ、心なしかまろやかな印象を受ける。そうはいっても、裏方にはジェイムズ・マーフィーやケミカル・ブラザーズのトム・ローランズ、エロール・アルカンなど個性派を揃え、時代の潮流を手繰り寄せようとする貪欲でエッジーな姿勢はまだまだ衰え知らず。それはゴーゴン・シティと手合せした“There Is No Other Time”を筆頭にハウシーなアプローチをたびたび試みたり、スティーヴ・ダブとの共作曲“Show Me A Miracle”でベース・ミュージックを血肉化している点からも明白で、3年のブランクを感じさせない充実ぶりだ
KLAXONS 『Love Frequency』
Akashic/Sound Wave Music 1 Limited/ソニー