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1. 出身地と音楽活動を始めたきっかけ(バンドであれば結成のいきさつ)について教えてください。

「千葉県の成田市出身です。成田空港のすぐ近くで育ちました。小さい頃から歌うことが大好きで、小学校の頃に、両親の影響でソウルやディスコ、ファンクの名曲が入ったオムニバスCDをよく聴いていました。その流れでR&Bも好きになりました。
高校生の時、激ゆるなギター部に入部することになり、父のアコギを引っ張り出したのがきっかけで弾き語りを始めました。大学に進学して、イギリスのマンチェスターに1年留学していたのですが、現地でライブオーディションに出場して、まさかの優勝してしまったんです。その時に、音楽活動を本気でやっていこうと決めました」

2. 現在の音楽性に影響を与えたと思うアーティストや楽曲は?

「H.E.R.は〈Having Everything Revealed(全てをさらけ出す)〉という意味ですが、そのコンセプトを持って活動する彼女に影響を受けています」

H.E.R. “As I am”

Jhené Aiko “P*$$Y Fairy (OTW)”

UMI ”Love Affair”

3. 今回TOWER DOORSで紹介した曲はどんなふうに生まれた曲で、どんなことを表現していますか?

“Show Me”

「この楽曲は女友達から悩み相談を受けたときに、インスパイアされて生まれた曲です。人をなかなか好きにならない彼女が、勇気を振り絞ってマッチングアプリで出会った相手とデートを重ねていたんです。10回も! それなのに、まだ気持ちを確かめられなくて悩んでいました。その話を聞いて、彼女に勇気を出してほしいなと思い、彼女の本音を代弁するような感覚で作りました。大人になればなるほど、心を許すことに臆病になってしまいがちですが、自分の気持ちに素直でいられるようにという思いで、曲にしました」

4. 交流のあるアーティストでいま注目しているのは?

「北海道在住のシンガーソングライターのFurui Rihoです。彼女とは長い付き合いで、活動についてもフラットに意見交換ができる貴重なアーティスト仲間です。
彼女が去年出した“Rebirth”という曲があるんですが、タイトル通り、完全に生まれ変わったなという印象でした。作詞作曲はもちろん、今ではアレンジもできちゃう彼女ですが、フロントマン、アーティストとしての強い意思がちゃんと歌詞に落とし込まれていて、それが刺さるんですよね。あの小さな体で日本を制覇しちゃうんじゃないかと思ってずっと注目してます」

5. TOWER DOORSは新しい音楽との出会いを提供することをコンセプトとするメディアですが、あなたが最近出会った新しい音楽は?

「L.A.在住のR&Bシンガー、UMIが、〈Earth Day〉にリリースした“Mother”はすごく好きです。〈母親〉と〈母なる大地(地球)〉のことを重ねている曲で、人間のエゴのせいで、地球が犠牲を払っているというようなことを歌っている曲です。

〈ママ、もう泣かないで。あなたはこれ以上戦えなくて、もう疲れ切ってることを知ってる〉っていうサビを聴いた時、自分の母とも重なって、涙が出ました。力強いメッセージがあるんだけど、メロディーもトラックも抜け感があって、エンドレスリピートできる。心を落ちつかせたい時に、是非聴いてみてほしいです」

6. ライブやリリースといった今後の活動や、やってみたいことなど、これからの展望について教えてください。

「『Water Me』をリリース以来、〈実は僕もこういう音楽好きなんです〉っていう声をDMでもらうようになったので、Chill R&Bが好きなアーティストやDJ、クリエイターを集めてイベントを企画したいですね。

あとは、新型コロナの影響でPVが撮れていないので、早く撮りたいなと思いつつ、すでに次作に向けて制作も始まっているので、今年はコンスタントに映像なり、音源なりお届けしたいと思っています。そして、日本だけでなく海外でも聴いてもらえるようなR&Bアーティストに成長したいです」