COSA NOSTRA(コーザ・ノストラ)が2020年10月8日(木)にBillboard Live TOKYO(ビルボードライブ東京)でライブを行う。

COSA NOSTRAのルーツは、音楽プロデューサーの桜井鉄太郎がPIZZICATO FIVEの小西康陽、パール兄弟の窪田晴男とともに立ち上げた創作集団GIRL GIRL GIRLにある。彼らは90年にFMヨコハマで音楽プログラム「girl girl girl」を開始し、そこにゲストとして集ったクラブDJたちとのセッションを通して様々な音源を残していく。そして91年、それらを基にしてファースト・アルバム『COSA NOSTRA』をリリースし、ユニットとしての歩みを始める。

やがてメジャーへ進出すると、93年に鈴木桃子、94年に小田玲子を新たに迎える。以後、二人はツイン・ヴォーカルとしてユニットの顔とも言うべき存在となる。またこの頃になると、それまでのアルバムに参加していたDJの長田定男、佐々木潤、ベースのKANAMEがメンバーとして定着し、〈番組から派生した企画もの〉という域を超えて、いよいよ本格的に活動していくこととなる。

95年作『LOVE THE MUSIC』収録曲“Share Your Love”。本作で鈴木と小田のツイン・ヴォーカル体制が確立

その後COSA NOSTRAは、日本のクラブ・カルチャーの爆発的な勢いを追い風に急成長を遂げる。まず94年に発表した、アル・クーパーの名曲“Jolie”のカヴァーが大きな注目を浴びた。同曲のグルーヴィーで洒脱なサウンドは〈渋谷系〉ムーヴメントを象徴するものとして、現在に至るまで高く評価されている。

94年発表のシングルの表題曲“Jolie”

続いて96年にはシングル“Girl Talk~Never Fall In Love Again~”がCM曲に起用され、J-WAVEの年間チャート1位を獲得。さらに同曲収録のアルバム『SEVEN』(96年)が10万枚を超えるセールスを記録した。

96年作『SEVEN』収録曲“Girl Talk~Never Fall In Love Again~”

これらの楽曲は今年8月に12インチ・シングルとしてリリースされ、ポップス好きの間で話題を集めた。シティ・ポップ・リヴァイヴァルを背景に、良質なポップスの作り手として〈渋谷系〉が再評価されるなか、その真打とも言うべき彼らにスポットが当たったのは必然だというべきだろう。