ジュース・ワールド(Juice WRLD)『Legends Never Die』艶かしくも幼さの残る声でラップと歌の境目を駆け抜けた男の遺作

2020.10.28

若年層を中心に支持されていたアメリカのアーティスト、ジュース・ワールドのサード・アルバムにして遺作。ラップと歌を奔放に行き来するスタイル、艶かしくも幼さを残した歌声、ヒップホップを軸にしつつブリンク182といったロックの要素も飲み込んだサウンドなど、これまでの作品でも見られた魅力が進化している。ストレートに感情を表した歌詞も相変わらずで、あまりの率直さに心の奥底で渦巻く拭いきれない青臭さが反応し、むず痒くなる瞬間も多い。21歳の若さでこの世を去った男の作品、という側面を抜きにしても楽しめるが、それを完全に無視することは難しい。みずからの夭逝を悟っていたかのような“Wishing Well”の歌詞は、とても強烈で耳から離れない。

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