グッド・メロディーの応酬で、どこまでも名曲ばかり。家主のフロントマンにして、never young beachやラッキーオールドサンのサポート・ギターも務める才能が2作目を完成。いくつかの楽曲で亀谷希恵、簗島瞬、福田喜充らが助力しているものの、基本的にほぼすべての演奏と歌唱を自身で行い、エンジニアの飯塚晃弘と共同で録音/ミックスも担当。多重コーラスを駆使したプロダクションはビートルズやELO、XTC、ザ・バンドなどロック・クラシック群の薫りが濃厚だが、ハードなギターがアクセントの“BIKE”“cheap holic”、フォークとソフト・ロックの狭間を往く“えかき”、カントリー調の“膿んだ星のうた”……とシンプルながら多彩なバンド・アンサンブルが素晴らしい。さりげなくも存在感が絶大な傑作だ。