Mikiki編集部員とTOWER DOORS担当・小峯崇嗣が最近トキめいた邦楽曲をレコメンドする毎週火曜日更新の週刊連載〈Mikikiの歌謡日!〉。今回は第95回です。紹介した楽曲はSpotifyのプレイリストにもまとめているので、併せてお楽しみください。 *Mikiki編集部

★〈Mikikiの歌謡日!〉記事一覧

Spotifyプレイリスト

 


【小峯崇嗣】

Som “latency”

韓国出身大阪育ちのシンガー・ソングライター、SomのEP『Unreality』からご紹介。落ち着きのあるシルキーで独特な歌声が描く、ダークで非現実な世界。レトロさが漂う夢見心地なエレクトロ・ポップのサウンドで異世界へ誘う素晴らしい一曲です。SomにはTOWER DOORSからのメール・インタビュー〈6つの質問〉に答えてもらっています。より深く知りたい方はこちらの記事もチェックしてみてください。

 

バカがミタカッタ世界 “夜明けのダンサー”

京都を拠点に活動する.谷口未知(ヴォーカル)とフルイケナツキ(ピアノ)による音楽ユニット、バカがミタカッタ世界が、昨年リリースしたEP『』からご紹介。悲し気なピアノ・サウンドと軽快なドラムのみのシンプルな曲調。気品のある凛とした歌声が彩り、劇的な展開で聴かせる素晴らしい一曲です。〈TOWER DOORSが選ぶ2021年1月のベスト・ニュー・アーティスト〉でもご紹介していますので、気になる方はぜひこちらも併せて読んでみてください。

 

UEBO “Hometown“

千葉出身のSSW、UEBOが12か月連続リリースの第3弾“Hometown”をリリースしました。滑らかでビター・スウィートな美声で紡がれる故郷への想いと新たな出発を描いた一曲。ジャズ風味の仄かなムードに、ソウルやブルースを織り交ぜたマイルドでセクシーなサウンドに酔いしれます。

 

aimi “The Wave (feat. Furui Riho)”

R&Bシンガーのaimiが北海道のSSW、Frui Rihoをフィーチャリングに迎えたニュー・シングル“The Wave”をリリースしました。今作には、〈長い下積み時代を経て「ここまでやってきた」同世代の二人。切磋琢磨してきた同志だからこそ生まれたリアルかつ前向きなメッセージ〉が込められているとのこと。aimiによる艶やかな歌声と、可憐で爽やかなFrui Rihoの歌声が絡み合う絶妙な楽曲に仕上がっています。2月24日(水)には、新作EP『Changed 4 Good』もリリース予定とのことで、今後もとても楽しみです。

 

【田中亮太】

NEHANN “Star”

東京を中心に活動する5人組、NEHANNの新曲が到着。かねてから彼らが纏っていたゴス・サイケ的なサウンドの艶やかさは変わらず、以前よりもプロダクションがリッチになったこの曲では、ナショナルを彷彿とさせるアンサンブルのダイナミズム、パワフルさが的確に音源化されています。やはり出色はヴォーカリスト、クワヤマのよる歌の存在感。彼のイノセントな大器っぷりには、初期WINOの吉村潤が醸していたそれを思い出さずにはいられないんですが。

 

下津光史 “Super sun goes down”

踊ってばかりの国のフロントマンが3月24日(水)にリリースするソロ・アルバム『Transient world』より。アルバムでは、下津さんがみずからほとんどの楽器を演奏したそうです。このフォーキーな“Super sun goes down”からも、リラックスしながら音楽を紡いでいく彼の姿が透けて見えます。ドラッギーではなく、平熱なまま彩度を高めていくかのようなサイケデリアがとても気持ちいい。

 

OORUTAICHI SPECIAL BAND “HOTOKENO”

植野隆司さんや岸田佳也さんを従えたOORUTAICHI SPECIAL BAND名義でのアルバム『HOTOKENO』から表題曲のミュージック・ビデオが公開されました。朴訥としたメロディーが流麗なストリングスによって、宇宙まで舞い上がる。この曲を聴いている4分52秒は、違う世界へと行けるのではないでしょうか。最後の手段によるアニメーションも素晴らしい。

 

【酒井優考】

ar syura “ruler”

昨年、宇宙団を脱退したカワノアキとトラックメイカー酒井陽久による新生ユニット、アル シュラ(あれ、ちょっと調べてみたら酒井さんってBurnQueの出口さんとバンドやってたんですか? 意外な繋がり!)。オシャレなメロと、色っぽいカワノの歌声と、ちょっと変態的なオートワウの効いたベースと、それ以外に聴こえるいろんな音とが合わさって超クール!

 

プラレール×くるり “プラプラプラレール”

“コトコトことでん (feat. 畳野彩加)”のMVでプラレールを使用したくるりが、本家プラレールとコラボ(どっちも大好きで俺得)。くるりって本当、世代とか関係なく老若男女、誰にでも響くと思います。子供ってピコピコしてるの好きだしね。

 

『シン・エヴァンゲリオン劇場版』特報3【公式】

本予告の宇多田ヒカルももちろん問答無用でいいんだけど、この特報に使われてる“Bande-annonce (garçons)”、めちゃくちゃ良くないですか? 映画館で聴いて鳥肌立って、YouTubeで観て鳥肌立って、この曲が収録されてるサントラ聴いて鳥肌立って、今もまた鳥肌立ってます。共に乗り越えましょう。