2000年代のワープを代表するアーティストとして、つまり電子音楽の枠組みで語られることの多いクラークだが、今作はアンビエント~クラシックを基調としたシネマティックな作風でドイツ・グラモフォンからのリリースだ。オリヴァー・コーツが奏でる美しいチェロで幕を開け、中盤から終盤にかけては展開もダイナミックに。一本の映画を観ているかのような聴き心地で、彼のキャリアにおいてもベストな一枚なのではないだろうか。