ジョージ・セル指揮、クリーヴランド管弦楽団が1954年と1955年にアメリカの鑑賞団体Book of the month clubに行った録音をLPから復刻したもので1曲以外は初CD化とのこと。曲目はバッハ、モーツァルト、シューマン、ブラームス、スメタナ、R.シュトラウス、ストラヴィンスキー。明晰で強靭かつ繊細な陰陽のコントラストのついた好演が並ぶ。なかでもバッハの管弦楽組曲第3番は他に音源の見当たらないレパートリー。クリーヴランド管弦楽団の極上のアンサンブルを生かした闊達で品格あるバッハが展開する。楽音とノイズのバランスに配慮された聴きやすい復刻音質。ファン必聴の一組。