エチオピアの血も引くスウェディッシュで現在はNY在住、アルB・シュア!の“Nite And Day”を用いた絶品のメロウ・チューン“Last Night”で話題のセバスチャン・マイケル。当初はシルヴィア・ローンのヴェステッド・イン・カルチャーも一枚噛んでいたはずだが、結果的にアルバムはスリップン・スライド単独の看板を掲げての発表となった。レーベルの縁から“4 U”にリック・ロスが駆けつけ、マイアミの古豪ビッグD(ジム・ジョンシンの元相棒)の大きな助力を得て、今様の都会的なR&Bからオーセンティックなソウル・バラードの“Forever”、スウィートな表題曲までを滑らかな色気のある歌で紡いでいる。ナヨ系の清涼感を活かすポップ路線も堂に入ったもので、全体を伸びやかな快さが包み込んだ佳作。