『Angels & Devils』が内包するムードは、あんなところやこんなところにも……

DEATH GRIPS 『No Love Deep Web』 Third Worlds/Harvest(2013)

『Angels & Devils』の持つ攻撃的な面を助長し、不穏な世界観の構築に一役買っているのが、“Fuck A Bitch”でコラボした同ユニットだ。神経をチクチク刺激するような黎明期のダブステップっぽいビート上で、キワモノ感丸出しのラップが冴える作りは、確実に『No Love Deep Web』の延長線上にある。

 

LONE 『Reality Testing』 R&S(2014)

陰のバグ、陽のローンと、紡がれる楽曲のトーンは正反対な印象の両者。しかし、デトロイト・テクノ、シカゴ・ハウス、ビート・ミュージック、ヒップホップなどなど、さまざまな音楽要素をしなやかに、そして軽やかに吸収した本作は、『Angels & Devils』と共通する部分も多い気が。

 

GODFLESH 『Decline & Fall』 Avalanche(2014)

テクノ・アニマルの同志で、『Angels & Devils』にも参加しているジャスティン・ブロードリック。ナパーム・デス脱退以降、ゴッドフレッシュを筆頭にエクスペリメンタル+アンビエント+スラッジ・メタルな音で裏街道を突き進む彼の姿が、バグのサウンドメイクに刺激を与えたことは明確だろう。

 

SD LAIKA 『That’s Harakiri』 Tri-Angle(2014)

当初はチルウェイヴの新潮流を担ったトライ・アングルも、現在はノイズやインダストリアルに主眼が置かれ、バグのテリトリーへ急接近。特に、このSDライカが奏でるアヴァン・ダブステップ、またはエクスペリメンタル・グライムとも呼ぶべき楽曲は、『Angels & Devils』に勝るとも劣らない大胆さだ。

 

FORD & LOPATIN 『Channel Pressure』 Software(2011)

かつて、本作収録の実験エレポップ“Emergency Room”をリミックスしたバグ。このF&Lはもちろん、ワンオートリックス・ポイント・ネヴァーなど片割れのダニエルが関わる作品には、偏執的なほど妖しさを追求した電子音が散りばめられ、『Angels & Devils』の作りに通じるものあり。

 

VARIOUS ARTISTS 『Hyperdub 10.1』 Hyperdub(2014)

フロウダンやウォーリアー・クイーンの楽曲も収めたハイパーダブの10周年記念盤。古くからダブやレゲエで実験を行い、既成概念を打ち破ってきたバグだが、その撒かれた種がいままさに開花し、シーンを揺るがそうとしている——カオティックな本コンピを前に、そう考えずにはいられない。