近年はディアハンターやジョン・グラント作品のプロデューサーとしても存在感をアピールするウェールズの才女、ケイト・ル・ボン。前作がマーキュリー・プライズにノミネートされようともそのクールな佇まいは変わらない。魔女的な歌声やダンサブルなリズムが閃くポスト・パンク路線の6作目。サックスが不穏に鳴るせいか、イギー・ポップの『Idiot』やデヴィッド・ボウイの『Low』を思わせるところも。