後進の女性アーティストに絶大な影響を及ぼしたMV

DVDを付属した今回の『ジャパニーズ・シングル・コレクション』は、ジャネットが兄マイケルにも引けを取らないミュージックビデオのイノベーターであることを改めて印象づける機会にもなるだろう。リアーナ“Hard”レディー・ガガ“Alejandro”ブリトニー・スピアーズ“Till The World Ends”等、ブロードウェイスタイルの振り付けとミリタントなイメージの融合が後進の女性アーティストのMVに絶大な影響を及ぼすことになる“Rhythm Nation”(89年)。

『ジャネット・ジャクソン ジャパニーズ・シングル・コレクション -グレイテスト・ヒッツ-』収録曲 “Rhythm Nation”

1930年代の黒人街を舞台にズートスーツ姿でキャブ・キャロウェイとダンスを繰り広げるなど、ハーレムルネッサンスの活気とニュージャックスウィング/ヒップホップのストリート感覚を見事に重ね合わせた“Alright”(90年)。

『ジャネット・ジャクソン ジャパニーズ・シングル・コレクション -グレイテスト・ヒッツ-』収録曲 “Alright”

そして、キャシー“Me & U”からデュア・リパをフィーチャーしたシルク・シティ“Electricity”まで、ダンスパフォーマンスビデオのある種のテンプレートを作り上げた金字塔的名作“The Pleasure Principle”(87年)。

『ジャネット・ジャクソン ジャパニーズ・シングル・コレクション -グレイテスト・ヒッツ-』収録曲 “The Pleasure Principle”

先述した映画「ハスラーズ」で主演を務めたジェニファー・ロペスは「ジャネットこそ私のダンスとミュージックビデオの最大のインスピレーション源」と公言しているが、彼女がエンターテインメントの道を志すきっかけになったのが17歳のときに目にした“The Pleasure Principle”のMVであることはよく知られた話。それから6年後、まだ無名だったジェニファーはバックダンサーとして出演した“That’s The Way Love Goes”(93年)のMVで憧れのジャネットとの共演を果たしている。

『ジャネット・ジャクソン ジャパニーズ・シングル・コレクション -グレイテスト・ヒッツ-』収録曲 “That’s The Way Love Goes”

 


RELEASE INFORMATION

JANET JACKSON 『ジャネット・ジャクソン ジャパニーズ・シングル・コレクション -グレイテスト・ヒッツ-』 ユニバーサル(2022)

リリース日:2022年8月24日(水)
品番:UICY-16086
形態:2SHM-CD+1DVD(CD全38曲/DVD全44曲収録)
解説:池城美菜子
価格:4,400円(税込)
歌詞・対訳付/最新マスタリング/シングルジャケットを掲載したカラーブックレット

配信リンク:https://umj.lnk.to/JanetJackson

TRACKLIST
CD
DISC 1
1. Young Love (Edited Version)
2. Don’t Stand Another Chance
3. Two To The Power Of Love
4. Start Anew
5. What Have You Done For Me Lately
6. Nasty
7. When I Think Of You
8. Control
9. Let’s Wait Awhile
10. The Pleasure Principle
11. Miss You Much (7” Edit)
12. Rhythm Nation (7” Edit)
13. Escapade
14. Alright (7” R&B Mix)
15. Come Back To Me (7” I’m Beggin You Mix)
16. Black Cat (Video Mix / Short Solo)
17. Love Will Never Do (Without You) (Single Version)
18. State Of The World (United Nations 7”)
19. That’s The Way Love Goes

DISC 2
01. If  (Radio Edit)
02. Again
03. Because Of Love
04. Any Time, Any Place (R. Kelly Mix)
05. You Want This (Remix)
06. What’ll I Do (Dave Navarro Mix)
07. Runaway
08. Twenty Foreplay (Slow Jam International Edit)
09. Got ’Til It’s Gone feat. Q-Tip & Joni Mitchell (Radio Edit)
10. Together Again (Radio Edit)
11. Every Time
12. Go Deep
13. You
14. Doesn’t Really Matter (Radio Edit)
15. All For You (Radio Edit)
16. Someone To Call My Lover (Single Edit)
17. Son Of A Gun (I Betcha Think This Song Is About You) feat. Carly Simon, Missy Elliott (The Original Flyte Tyme Remix)   
18. Just A Little While (Single Radio Edit)
19. All Nite (Don’t Stop)
※なお、楽曲のバージョンは当時の日本でリリースされたシングルのバージョンに基づきます

DVD
1. Dream Street☆
2. What Have You Done For Me Lately
3. Nasty
4. When I Think Of You
5. Control
6. Let’s Wait Awhile
7. The Pleasure Principle
8. Miss You Much
9. Rhythm Nation
10. Escapade
11. Alright
12. Come Back To Me
13. Black Cat
14. Love Will Never Do (Without You)
15. The Knowledge☆
16. That’s The Way Love Goes
17. If
18. If (All Dance Version)☆
19. Again
20. Because Of Love
21. Any Time, Any Place
22. You Want This
23. Whoops Now
24. What’ll I Do☆
25. Runaway
26. Twenty Foreplay☆
27. Got ’Til It’s Gone
28. Together Again         
29. I Get Lonely
30. Every Time
31. Go Deep
32. You
33. Doesn’t Really Matter
34. All For You
35. Someone To Call My Lover
36. Son Of A Gun (I Betcha Think This Song Is About You)
37. Just A Little While
38. I Want You
39. All Nite (Don’t Stop)
40. Call On Me
41. So Excited☆
42. Feedback
43. Rock with U☆
44. Make Me
☆世界初DVD化

 


PROFILE: JANET JACKSON
66年5月16日、米インディアナ州ゲイリーのジャクソン・ファミリーに生を受ける。7歳でデビュー、その後陰気TVシリーズに次々と出演。10代の頃に『Janet Jackson』『Dream Street』の2作のアルバムをリリース。86年、ジャネットにとって新たなキャリアの幕開けとなった『Control』を発売。ジャム&ルイスとの共作関係もこの作品からスタート。ソングライターとしての才能を開花させ、新しい自分自身を見出すきっかけとなった一作となる。89年、『Janet Jackson’s Rhythm Nation 1814』を発表。4週間連続で全米チャートNo.1に輝く大ヒットとなり、スーパースターとしての地位を不動のものにした。91年、ヴァージンに移籍。93年に超大作『Janet』をリリース。数々のシングルヒットを生み出した。97年の『The Velvet Rope』はより私的な内容の作品となり、ファンがジャネットをより身近に感じるきっかけとなった。2001年、自身も出演した映画「ナッティ・プロフェッサー2 クランプ家の面々」のサントラに収録された“Doesn’t Really Matter”が大ヒット。日本では100万枚近いセールスを記録。2004年、自らのミドルネームを冠した『Damita Jo』を発表。2006年、アーティストとしての起点となった『Control』から20年となる新生ジャネットの幕開けともなる『20 Y.O.』がリリースされる。2019年、ロックの殿堂入りを果たした。オリジナルアルバムの総売上枚数は1億8,000万枚、楽曲の総再生回数は64億回以上を記録している。デビューアルバム『Janet Jackson』から40年経った今年2022年、米ドキュメンタリー視聴率No.1を獲得した自身のドキュメンタリー「ジャネット・ジャクソン 私の全て」が日本でCSヒストリーチャンネルにて6月12日より放送。新曲“Luv I Luv”をドキュメンタリー内で初公開し、今年ニューアルバムのリリースを予定している。