TNGHTも話題になるなか実に7年ぶりとなるソロでのサード・アルバムが完成。多彩なゲストやサンプルの声をさまざまにフィーチャーした全体のトーンは過去作に通じるものだが、今回はスピリットに訴えかける感動的な展開もありつつ、ゴスペル・ハウスをUKガラージにしたような“Intentions”や恐るべき弾力性で迫るガバ“Bicstan”、音の奔流のような“Rain Shadow”など、これまで以上に直球のアッパーなダンス・トラックも用意されている。激重なベース~トラップ系のビートとソウルフルなネタ使いの妙で聴かせるアンセミックな路線は“Behold”や“Bow”、そして表題の元になった“3 Sheets To The Wind”に健在。他にも重厚なシンセで織り成すインストやダンス・ポップもあって飽きさせない。今回も傑作だ。
ハドソン・モホーク(Hudson Mohawke)『Cry Sugar』今回も傑作。ガラージやガバなどアッパーな直球ダンストラックで飽きさせない
