あがた森魚の楽曲が音楽ストリーミング/サブスクリプションサービスで配信される。
72年4月25日、キングレコードのレーベル、ベルウッド・レコードの第1弾として発表された“赤色エレジー”が60万枚以上の大ヒットを記録し、時代の寵児として活躍を始めたあがた森魚。時代とともに、常にニューウェーブで先鋭的、そしてオリジナルな音楽表現を続け、これまでに約50タイトルのアルバムを発表。73歳のいまなお、精力的にライブや王子・飛鳥山での月例音楽パレード〈タルホピクニック〉を展開している。
そんなあがたのデビュー50周年となる2022年は、春からアーカイブの連続リリースを行っており、7月20日には4枚組の50周年記念ベストアルバム『ボブ・ディランと玄米』を発表した。また、カルトクラシック『乗物図鑑』(80年)がアメリカで再発されることも話題だ。
そして、8月からは、彼の楽曲が順次サブスク解禁される。今回配信されるのは57タイトル、全733曲が予定されており、8~9月に3回に分けて配信される。配信タイトルにはヴァージンVSや、今年『雷蔵参上』(91年)がリイシューされた雷蔵の作品も含まれる。
配信スケジュールとタイトルは以下のとおり。
■第1回(8月30日)
2001年 『佐藤敬子先生はザンコクな人ですけど』
2003年 『オー・ド・ヴィ・オリジナルサウンドトラック
2004年 『ギネオベルデ(青いバナナ)』
2007年 『タルホロジー』
2009年 『あがた森魚とZIPANG BOYZ號の一夜』
2011年 『俺の知らない内田裕也は俺の知ってる宇宙の夕焼け』
2011年 『誰もがエリカを愛してる』
2011年 『コドモアルバム』
2012年 『女と男のいる舗道』
2012年 『COBALT TARPHONIC 音楽文庫(合冊CD)』
2012年 『ぐすぺり幼年期』
2013年 『すぴかたいず』
2014年 『浦島64』
2015年 『浦島65BC』
2015年 『浦島 miniXX』
2015年 『浦島 65XX』
2016年 『近代ロック』
2017年 『べいびぃろん』
2018年 『理想の靴下と船』
2019年 『『嵐電』ミニサウンドトラック+ボーナストラック盤』
2019年 『観光おみやげ第三惑星
2020年 『浦島2020』
2021年 『わんだぁるびぃ2021』
■第2回(9月15日)
1987年 『バンドネオンの豹(ジャガー)』
1987年 『バンドネオンの豹(ジャガー)と青猫』
1987年 『ミッキーオの伝説』
1990年 『プラネッツ・アーベント』
1991年 『雷蔵参上』
1993年 『IMITATION GOLD』
1993年 『少年歳時記』
1994年 『ピロスマニア海へ行く』
1994年 『オートバイ少女〜イメージサウンドトラック』
1995年 『24時の惑星』
1996年 『第七東映アワー』
1996年 『「リンゴ宣傅隊南へ行く」少年銀盤』
1999年 『永遠の遠国(二十世紀完結篇)』
1999年 『港のロキシー -オリジナルサウンドトラック-』
1999年 『日本少年2000系』
2000年 『COBALT TARPHONIC 音楽文庫(初版分冊)』
■第3回(9月30日)
1970年 『蓄音盤』
1971年 『うた絵本「赤色エレジー」』
1976年 『日本少年(ヂパング・ボーイ)』
1977年 『君のことすきなんだ。』
1978年 『少年洋菓 永遠の遠国』
1980年 『乗物図鑑』
1981年 『ヴァージンVSヴァージン』
1982年 『STAR☆CRAZY』
1982年 『乗物デラックス』
1983年 『永遠製菓アワー』
1984年 『RADIO-CITY FANTASY』
1985年 『永遠の遠国』
1986年 『永遠の遠国の歌』
1986年 『夢みるように眠りたい
1986年 『羊ヶ丘デパートメントストア』
1989年 『詩集』
近年、欧米でも再評価が著しいあがた森魚の作品。彼の音楽の50年の変遷を、今回の配信で改めて堪能したい。
PROFILE: あがた森魚
1948年9月12日、北海道生まれ。72年、デビュー曲“赤色エレジー”で一躍時代の寵児に。時代とともに常にニューウェーブで尖端的なオリジナル音楽表現を続けている。代表曲に「うる星やつら」のエンディングテーマにもなった“星空サイクリング”(ヴァージンVS、82年)、“春の嵐の夜の手品師”(85年)、“いとしの第六惑星”(85年)、タンゴを独自表現した“バンドネオンの豹”(87年)、“佐藤敬子先生はザンコクな人ですけど”(2001年)など。劇場公開作品3本を監督し、俳優、執筆でも活躍。2011年以降、〈2010年代ロック〉をモチーフに10年間連続で毎年オリジナルアルバムを意欲的にリリース。2022年、デビュー50周年を迎え、さまざまな企画を展開中。