2014年以降、順調にリリースを重ねてきた延長で鳴らす轟音オルタナ・ロックに、もはや90年代の頃のスリルはない。しかし、紅一点ベーシスト=パズ・レンチャンティンのハーモニーも含め、安定のピクシーズ節を聴き続けられるなら、それも悪くない。円熟を印象づける一方で、アコギで新しい音像を作ったり、ジョーイ・サンティアゴ(ギター)が初めて作詞・作曲を手掛けたりとバンドは確実に前進している。