WEEZER
〈四季〉を表現するEPシリーズがついに完結!

 ハーモニー・ポップ調の『OK Human』、80年代HR/HMにオマージュを捧げた『Van Weezer』と、明快なコンセプトありきの作品が続いているここしばらくのウィーザー。そんな彼らが昨年よりスタートしたのが、ヴィヴァルディ〈四季〉に準えて春夏秋冬の4部から成る〈SZNZ〉のEPシリーズだ。昨年3月の『SZNZ: Spring』に始まり、ロボポップを起用した『SZNZ: Summer』、ダンス・ロック路線の『SZNZ: Autumn』と、プロデューサーやトーンを変えながらEPごとに7曲ずつを披露してきていた。

WEEZER 『SZNZ: Winter』 Warner/ワーナー(2023)

 そこから年を跨ぎ、このたび完結編の『SZNZ: Winter』が登場。今回はジェイムズ・フラ二ガンが共同プロデュースにあたり、ぐんぐんエモーショナルに盛り上がる“I Want A Dog”をはじめ、暗い歌詞に相反して親しみやすい“Dark Enough To See The Stars”、劇的なメロディーが抜群な“The One That Got Away”など、素晴らしくポップな意匠で人生の冬=老いや孤独を描いたウィーザーならではの佳曲集になっている。全28曲が揃ったタイミングで改めて彼らならではの四季を堪能してみよう!