A24配給で低予算ながら質の高いアート系ホラー作品を制作して注目されたロバート・エガース監督が、3作目にしてハリウッドから巨額の資本を受けて製作した本作。王子である主人公が叔父のクーデターから逃れヴァイキングの戦士として成長し、預言者の助言を受け、叔父の元に奴隷として潜入し復讐を果たしていく神話的叙事詩にホラー要素をスパイスした歴史超大作。成人の儀式の神秘性と暗殺の残虐性の対比が興味深いのと、主人公が母親と再会して聞かされる衝撃の発言には驚かされた。ビョークが「ダンサー・イン・ザ・ダーク」以来の映画出演。元旦那マシュー・バーニーの「拘束のドローイング9」は別として。