ハリウッド大作のVFXを手掛けてきたヴァルディミール・ヨハンソン監督の処女長編作品。過去にトラウマを負った羊飼いの夫婦。ある日、一匹の羊から半獣人の子が生まれ、母親がその半獣人をアダと名づけて我が子のように育てるのだが……。シンプルな構成だが深淵な内容はサテュロス、ディオニソスからニーチェにまで至るのではないかと思わせる。アイスランドの大自然を寒々とした色味に緩慢なカメラワークで不穏な雰囲気を作り上げている。セリフの少なさも想像力を大いに掻き立てられる。アダちゃんを見ながらイレイザーヘッドの奇形の赤ん坊と遭遇したら面白そうだなと妄想爆発。豪華版には短編が2作収録。
映画「LAMB/ラム」一匹の羊から半獣人の子が生まれたら? ノオミ・ラパス主演、ヴァルディミール・ヨハンソン監督の初長編
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