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戦うのが向いてないアイドル

――いい伏線回収ですよ! そして、Negiccoはこの5年で何か変わってきました?

「もともとNegiccoは3人とも仲良かったんですけど、また同じ境遇になって、結婚を同じ時期にして子供も同級生でっていうのがあって、話題がもっともっと増えてきて。いま一番仲がいい状態というか、3人ともとても幸せな状態なので」

――へー! ここしばらくはいつも一緒に活動していたわけでもないから、ちょうどいいバランスなんでしょうね。

「そうですね。グループとしてもとてもいい状態なのかなと思いつつ、その状態で20周年を迎えられてうれしいですね」

――基本は仲いいグループではあるけど、インタビューしてると危機があった的な話は毎回ポロポロ出てくるじゃないですか。

「ハハハハハハ! ありましたね。最初の頃は置いといて、Negiccoってずっと忙しくさせてもらってたので。地元の新潟でもお仕事があったり東京でもライブがあったり、ホントに四六時中、3人一緒にいたので、プライベートでお出かけする回数がめっきり減っちゃって。車の移動中も寝てる時間とかそれぞれ個人の時間になってたから。

いまはホントずっとおしゃべりする時間が多くなりましたし、お休み期間もあって、いま20年続いて同じ目標を持って、同じ先を見てるからこそグループがさらに団結して、みんな前向きないい状態になってるんだと思ってます」

――じゃあ、この5年間は辞めたいと思うことは一切なく。

「そうですね。むしろNegiccoがこの先どうなっていくんだろうっていうのがちょっと楽しみな状態です」

――よかったじゃないですか!

「よかったです! 続けてきてよかったです! 一時期危なかったけど(笑)」

――なんとかなるものなんだなあ……。

「ホントに! なんとかなるもんですね。今回の小西(康陽)さんの楽曲にも〈なんとか逃げ切る〉っていう歌詞があって、ホントなんとか逃げ切って、またその先もこんな感じでのんびり、何かあってもうまく逃げ切って乗り越えたいなって思ってます」

『Perfect Sense』収録曲“お久しぶりです・お元気ですか”

――このマイペースさが保てさえすれば、たぶんそんなに追い詰められず楽しくやり続けられるんだと思ってます。

「ですかね。忙しすぎちゃうと……追い詰められるのが一番よくないってことに気づきました」

――好きなソロをやり、好きなカレーの仕事をやり、ぐらいの。

「はい、大好きな猫と暮らしながら(笑)」

――楽しいことを適度なバランスでやっていって。もちろん、これで大儲けするのは難しいかもしれないけど……。

「そうですね。争ったりするのも好きじゃないんで。昔はアイドルさんのイベントで優勝とか順位づけとかもあったりして、そういうのに出なきゃいけない機会もあったりして」

――戦って結果を出したことでここまできたグループではあるけども、そもそも戦いが向いてなかったわけで。

「そう、向いてなくて。いつの日か〈戦わないアイドル〉とか言い始めたりして。そういう時期もありましたね」