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BGM “One Day”

サニーデイ・サービスの2014年作『Sunny』収録曲“One Day”

上映後、映画の余韻冷めやらぬ間に曽我部恵一さんのミニライブがスタートしました。

〈本物だ、、、〉とポワポワしながら、これからもステージに立ち続けたい者として学びたい意欲が湧いていました。

ライブの感想を一言でいうと、子供みたいですがとにかくもう〈すごかった!〉。
映画や季節に関連したお話から曲紹介をし、歌い終わるまでの流れが完璧。
音が一つもないようなあの静かな空間で、一人でマイクとギターだけで歌い、喋り、最初から最後まで見事に観客の心を鷲掴み。その集中力。
私だったらまだビビってしまう。きっと何度も経験し、積み重ねてきたことでできるライブなのだと感じました。

 

ミニライブも終わって、会場ロビーでお手洗いに行った安部さんを待っていると、曽我部さんが帰ろうとされるところに偶然でくわしました。
さっきまでステージ上で歌っていた人が目の前にいる。ぼーっと眺めてエレベーターに乗る曽我部さんを見送ったあとすぐ、安部さんが戻ってきて、状況をあわあわと説明していたら一度閉まった扉がもう一度開きました。
たまにあるエレベーターの煩わしいシステムが、その時はミラクルムーブ。
ちょっと気まずくなりかけた空気を「一緒に乗りませんか?」と優しく声をかけてくださった曽我部さんのお言葉をありがたく受け取って、2人でそそくさとエレベーターに乗り込みました。

しんとしたエレベーターの中で落ち着かない気持ちでいると、安部さんが恐る恐るといった感じで第一声を放ってくださいました。そしてなんと曽我部さんが安部さんを見て「どこかでお会いしたことがありましたよね」と覚えてくださっていました。
メンバーよりも安部さんの印象が強いというRYUTistのよくある現象ではありますが、これには驚き。
実は曽我部さんはメンバーの横山実郁がレギュラー出演していた「想い出喫茶ヒッソリー。」というTeNYテレビ新潟の音楽番組にゲストで来てくださったことがあったのです。
安部さんはそこで一度お会いしていたことを本人もすぐに思い出せないほど動揺していたのでした。
時間もない中、私たちの話を聞いてくださり、渡せるかわからないけど用意してきていたRYUTistのベストアルバムも無事にお渡しできました。

電車に揺られ良い夜だったなぁと出来事を何度も振り返り、嬉しい反面、傍から見たら図々しいファンだったなぁと少し反省するのでした。

 

BGM “春の風”

サニーデイ・サービスの2020年作『いいね!』収録曲“春の風”

旅の数日後、事務所に「ドキュメント サニーデイ・サービス」の公式パンフレットが届きました。
どこの会場でも即完売だったらしく、もう手に入らないと諦めていたこの冊子、北海道のRYUTistファンの方がわざわざ送ってくださったのです。

2回目を観て、「青春狂走曲」には載っていなかった2017年以降のサニーデイ・サービスさんのストーリーもかなり濃く、自分が読んだのはほんの一部だったということを痛感していたところです。
公式パンフレットには、まさに私が欲していた今のサニーデイ・サービスさんに至るまでの歴史と、メンバーさんそれぞれを知ることができるエッセイなどが載っていて、満足感のある一冊でした。関係している方達のお話も興味深かったです。
付録のライブCDを繰り返し聴く。(この特典までも一緒に送ってくださったファンの方には感謝しかないです。)

“春の風”は、映画で知って好きになった曲です。ライブバージョンはさらにかっこいい。
新たな風、この曲の持つ勢いが私の背中を押してくれるようです。

サニーデイ・サービス“春の風”のライブ動画