活動開始30年、節目となる10作目。手短かにイントロを抜け、仏のシンガー・ソングライターであるヘイロー・モードを迎えた先行カット“Live Again”で健在ぶりを高らかに宣言するや、続く“No Reason”、“Goodbye”などお馴染みのロッキン・ビーツで畳みかける怒涛の展開。そうしたなかにあって、盟友ベックとの“Slipping Like A Stone”はやけに優しく響き、ラストを飾る表題曲はかつてないほどに美しい。目新しさはないかもしれないが、どこをどう切っても彼らのサウンドが溢れ出し、こうした作品こそを待ち侘びていたという熱心なリスナーも多いことだろう。文句なしに新たな代表作となりうる一枚だ。