東京インディー・シーンのニュー・ヒーローは、この初作で期待に見事応えてみせた。シティー・ポップの洗練性、レゲエ/ダブの浮遊感、近年のUSインディー・シーンと共振するサイケデリアを兼ね備え、都会の窮屈さと自然への憧れを綴った本作は、まさに最新型のエスケープ・ミュージック。細野晴臣の(ほぼ)同名アルバムから、フィッシュマンズ踊ってばかりの国を通過して、いま彼らはその系譜の先端に位置している。