ジェイペグマフィアとのコラボ作も強烈だったデトロイトの奇才ラッパーが約4年ぶりに放った6作目は出世作『XXX』の続編的な作品となり、ポール・ホワイトやSKYWLKR、クエール・クリスらキャリア初期から共作している馴染みのプロデューサーが参加。全体的に内省的でシリアスなトピックが目立ち、アルケミストが荒々しいトラックを提供した先行曲“Tantor”を筆頭にキレキレでフリーキーなラップも披露する。ジャズ・ドラマーのカッサ・オーヴァーオールが参加した“Jenn's Terrific Vacation”での、グッディ・モブ“Cell Therapy”のスロウピッチなサンプリングも見事だ。