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赤えんぴつ武道館公演で不思議な感覚に

設楽「あとはやっぱり赤えんぴつのネタだね。この間、武道館でライブをやらしてもらったんですけど、〈O〉のときに〈武道館ライブやります〉って発表したんですよね。だからあのときは武道館をやるって決まっていた赤えんぴつで、普段何回もやっているネタだけどちょっと違っていたかもね」

日村「もう全然違うよね」

設楽「本当に武道館やるって決まってこのネタをやってる。だから歌も“夢”とかやっているし、普段とは違うかもしれない」

――日本武道館のライブが決定したあとに作られた“夢”は、先日の日本武道館ライブでも本編最後に披露されていましたよね。それもあってあの曲はネタから少し離れたリアルな心情も感じられていて。

設楽「うん、そうですね」

――そんな武道館ライブをやると初めて発表したのが〈O〉の場だったという。

設楽「〈やります〉って言ってもみんな信じてなくて(笑)」

日村「おーちゃん(設楽)が言うことなんか、誰も信じないから(笑)」

設楽「でも実際、本当は不安じゃないですか。武道館っていうたくさん入るハコで、2 Daysもとっちゃっているし。こんなのお客さん来てくれんのかなっていう不安が、〈O〉の発表のときはまだあったから」

――その後チケットもソールドアウトになって素晴らしいライブとなりましたよね。

設楽「実際やったらお客さんも来てくれたんですけど、不思議なキャラクターのコントみたいなもので、あれってお客さんが入らないと成立しないコントじゃないですか。要は〈ライブをやっているミュージシャンの武道館公演です〉というものだから。なのでこう不思議な領域に入っていく感じがして、スタートの時点でちょっといつもとニュアンスが違うというか」

〈赤えんぴつin武道館〉オープニング
Photo by Ryuya Amao

――ドラムの音に合わせておふたりが登場してステージ前で握手するという、再結成COMPLEXのようなオープニングからして、音楽ライブ的な盛り上がりもあって不思議な感覚になりました。

設楽「そう、俺らもそうだけど、観に来てくれた人たちも〈なんか不思議な感覚になった〉って言っていましたね。俺らも不思議な感覚で、キャラに入ってやっているんだけど、このネタってもう長くやっていて、赤えんぴつのふたりはみんなの知らない世界でずっとライブとか歌を作ってやっていた。そのふたりが武道館をやる。それを観に来たお客さんもそのコントの一部みたいになっているというか。だからちょっと不思議な感覚になりました」

――たしかに。星野源さんのVTR出演や、2日目のChelmicoらゲストもそうですけど、彼らも元赤えんぴつという登場人物のひとりになっているんですよね。

設楽「なんかふざけたことが本当に現実になる、何かよくわかんない世界だった」

 

プロのバンドと歌った“自転車”の気持ちよさ

――でも最後に残ったのは感動というのも素敵だなと。また演奏面でいうと今までひーとん(日村)のギター一本だったのがバンドも入っての演奏になりました。特に“自転車”のパフォーマンスは素晴らしかったなと。

日村「“自転車”、よかったですねえ」

――日村さんとしては、バンドと合わせてのギターの演奏はいかがでしたか?

日村「本番まではまずふたりで何回も練習して、そこからスタジオに入って、バンドさんと合わせたんですけど、そのときはあの赤えんぴつの曲を活かしてくれたアレンジになっていたから、こっちがちょっとわけわかんないなみたいなことは全然思わなかったですね。とにかく気持ちいい」

設楽「しかも日村さん、この期間でめちゃめちゃギターが上手くなりました」

日村「あー、そうだね」

設楽「今回はすごい。飛躍的に上手くなったと思います。あとあれ、日村さんが知らなかったんだよね、ピック」

日村「あー、ピックね。それこそ〈O〉で使っていたギターのピックと、武道館をやったときのピックが、硬さが違うんですよ」

設楽「武道館のリハのときにプロのミュージシャンに聞いてわかったんですけど、ジャーン!ってギターをかき鳴らすときの音がなんか柔らかいっていうか、ソフティーなんですよ、日村さんって。何が違うのかよくわかんなかったら、プロの方が〈このピックの柔らかさだとちゃんと音が出ないですね〉って言われて、〈えっ、そんなの関係あるの!?〉って(笑)」

日村「ほかにもいろいろ教えてもらった。何も知らないで二十数年もやっていたのかと(笑)」

設楽「でもプロのみんなは、〈その失敗したりするのがいい〉って言うんですけどね」

日村「コードを外しているとかチューニングが合ってないのが〈逆にいい〉って言うんですよ。もう言っていることがすごいんですよ(笑)。プロの方は〈ここは設楽さんの間で行きますから〉とか、〈日村さん、こっち見ていてください。僕らが合わせますから〉って、こっちを中心にやってくれる雰囲気があって、もう気持ちいいしかなかったです」