
ソロ5年目の斉藤朱夏が変化への決意を示す!!!!!
ミニ・アルバム『くつひも』(2019年)でソロ・アーティストとしての道を踏み出して早5年。その節目を記念した声優・斉藤朱夏のミニ・アルバム『555』は、エンジェル・ナンバーの意味が示す通り、〈変化〉や〈転機〉を感じさせる作品になった。

その大きな〈変化〉は新たな作家陣の起用。デビュー以来ほぼ全曲の作詞(や作曲)を手掛けてきたハヤシケイの名前は今回なく、代わりにJunxix.をはじめ気鋭のクリエイターたちが参加している。
なかでも注目はシンガー・ソングライターの703号室が作詞した2曲。柔らかな風合いで〈弱さは翼だ〉と歌う“こころ”、星銀乃丈によるチルなサウンドに乗せて素直な気持ちを伝える“離れないで”の、心の内をそっと明かすような裸の言葉は、主役と同世代の703号室だからこそ書けたものだろう。
かと思えばラップ入りのテクノ・ポップ“ぷぷぷ”は代表曲“パパパ”を思わせるし、結びのバラード“みかたっ”での〈くつひもを結び直してっ〉というフレーズは、これまでの歩みを踏まえたうえでさらなる景色を見に行かんとする決意の表れにも思える。デビューから5年を経てもなおワクワクが止まらない、彼女らしい一枚だ。 *北野 創
左から、斉藤朱夏の2023年のミニ・アルバム『愛してしまえば』(SACRA MUSIC)、703号室の2023年作『BREAK』(SPACE SHOWER)
「怪獣8号」のモンスター級な音楽集が出現!
怪獣が日常的に現れる世界を舞台にした松本直也による人気コミック「怪獣8号」のアニメ・シリーズはその劇中音楽もモンスター級! 「大豆田とわ子と三人の元夫」や「竜とそばかすの姫」などで知られる作曲家の坂東祐大が音楽を担当し、彼の下に岡田拓郎や佐々木“コジロー”貴之、King Gnuの新井和輝、石若駿ら横断的な感覚を持つ音楽家たちが集結しました。さらにゲストとして岡崎体育、(sic)boy、前衛的なビートをメイクするMON/KU、テクノDJのRISA TANIGUCHIといった多彩なフィールドからのエッジーな才能も参加。2枚組全64曲というヴォリュームながら、どこを切り取っても巨大なスケール感を持ちつつ、破壊力抜群の音が鳴っています。つまり、この音楽集も「怪獣8号」の〈存在証明〉。 *田中亮太
左から、坂東祐大の2023年作『TRANCE/花火』(コロムビア)、(sic)boyの2023年作『HOLLOW』(ユニバーサル)、岡田拓郎によるサントラ『熱のあとに(Original Sound Track)』(NEWHERE MUSIC)
今月の二次元以上に素敵な音楽!
from 2D and over!

声優ユニット、スフィアの二人がコラボしたシングル。関わりの深いeufoniusのriya、クラムボンのミトが作詞と作編曲をそれぞれ担当。60年代のガールズ・グループを想起させるリズムに乗り、声を重ねて歌われる〈響かせるのはファンファーレより君の声がいい〉という言葉にグッときます。カップリングでは各ソロ曲を2人で歌唱!!

「アイドルマスター シンデレラガールズ」などで人気上昇中の声優による初シングルの表題曲は、烏屋茶房 × emonが手掛けたシンセ・ポップ。アニメ「神は遊戯に飢えている。」のED主題歌として本編の世界観を映しつつ、可憐な歌声に心が晴れやかになります。おかもとえみがメロウネスを振りかけた“START! IN MY ROOM”も聴きもの。

歌い手グループ、SODA KITのメンバーでもあるヴァーチャル・シンガーのミニ作。“百夜”など3曲を手掛けたsachiによる流麗な鍵盤とバースト・ギターを重ねたロック・サウンドが、主役の中性的な歌声のエモみを倍増させている。さまざまなリズムを貼り合わせた⌘ハイノミ製のエレクトロ・ファンク“サイレントトリープ”もユニーク。

近藤孝行と小野大輔という声優2人が2021年に結成したユニットは初アルバムとなる本作で活動終了。EDMから徐々に生音志向を強めてきた歩みに沿うように、元SOUL’d OUTのSinnosukeの手になるディスコな表題曲など、自然体な魅力に溢れた一枚だ。優美かつグルーヴィーにリアレンジされた人気曲“Strangers”に泣いたり踊ったり。

声優ユニットAqoursのメンバーにして、昨年に自主レーベルを立ち上げ、ソロ・ミュージシャンとして始動した俊才のセカンド・シングル。FAKE TYPE.のトップハムハット狂が提供したエレクトロ・スウィングを、こぶしを効かせたり電波気味にラップしたり、さまざまなスタイルで歌いこなしており、その表現力は本物。次も気になります!
