マニック・ストリート・プリーチャーズの写真集「LITTLE BABY NOTHINGS」が発売された。

1991年のメジャーデビュー以降、初期メンバーであるリッチ・エドワーズ(ギター)の失踪(2008年に死亡宣告)という悲劇を乗り越え、ウェールズを代表する人気バンドへと成長したマニック・ストリート・プリーチャーズ。先日は、2025年1月4日(土)、5日(日)に千葉・幕張メッセで開催される洋楽フェス〈rockin’on sonic〉に出演することが発表されたほか、8月30日には待望の新曲“Decline & Fall”を全世界同時配信するなど、30年以上のキャリアを経ても精力的な活動を展開して人気を集めている。

そんなマニックスの写真集「LITTLE BABY NOTHINGS」が発売された。同書は、アメリカ人のフォトグラファーであるヴァレリー・フィリップスが1991年から1992年の20か月にわたってバンドの姿を収めたもの。キャリアをスタートさせたばかりのバンドの瑞々しく激しいエネルギーが感じられる、今となっては貴重な写真の数々が収められている。

また、ライブ前後の楽屋でのリラックスした模様や滞在するホテルで過ごす様子などは、マニックスとヴァレリーの信頼関係があってこそ。そして、躍動感あふれるパフォーマンスやセットリストが書かれた用紙、異様に距離が近いバンドと観客の姿などステージの生々しい様子を捉えた写真の数々はまさしく〈眼福〉というべきもので、マニックスファン必見の一冊と言えるだろう。

ニッキー・ワイアー(ベース/ボーカル)とヴァレリー・フィリップスのコメントは以下のとおり。

ニッキー・ワイアー
それから20ヶ月間、ヴァレリーは一緒に汗臭い小さなクラブを周り、楽屋でぶらぶらし、ベッド&ブレックファストに泊まり、デビュー・アルバムを作り、『THEME FROM MASH』のビデオ撮影で最高潮に達した。ヴァレリーはカルチャー、疎外感、退屈、絶望を間近で見た。この間、彼女はウェールズのテラスハウスから最初のトップ10ヒットになるまで、私たちの成長のあらゆる要素を優雅さと才能、そしてバンドのダイナミクスに対する天性の理解で記録した。
これらの写真は啓示的であり、とても喚起的だ。ヘアスプレーの匂いもアルコールの味もする。これらは紛失したと思っていたが、見つかったのだ。私は、ヴァレリーがマニック・ストリート・プリーチャーズのあの濃密な20カ月のエネルギーとボロボロの栄光を目の当たりにしたこと、そしてさらに重要なことは、この鮮やかで美しい写真に写っている私たちの小さな歴史をとらえたことに心から感謝している。

ヴァレリー・フィリップス
私がまだレコードとバンドに夢中だった駆け出しのフォトグラファーだった頃、ロンドンの音楽雑誌から、ウェールズの小さな町まで汽車で行き、マニック・ストリート・プリーチャーズの写真を撮ってくるように頼まれた。彼らの曲『MOTOWN JUNK』を聴いたことがあって、大好きだった。
1991年の3月、私はお気に入りの新しい出版社『ヴォックス』で働き始めることになり、とてもわくわくしていた。その時私は自分の撮りたい写真の撮り方がまだわかっていなかった。だから私はそれを作り上げたのだ。あの日。美しいマニックスと。
私たちはそれぞれが駆け出しの、すべてを消費する小さな世界にいた。そして今、その世界がぶつかり合った。
そのバンドは激しく、全力投球だった。次になにが起きるか全くわからなかったし、それ以外に望んだことはなかった。
どういうわけか私たちが築いた絆が永遠に続くのは完璧に理にかなっていた。
これらの写真は物語の始まりだ。

なおバンドメンバー全員とヴァレリー・フィリップスの直筆サインが入った数量限定版は、タワーレコード オンラインでは人気のため早くも完売している。通常版をぜひ手に入れてほしい。

 


BOOK INFORMATION

ヴァレリー・フィリップス, MANIC STREET PREACHERS 『LITTLE BABY NOTHINGS』 LONGER MOON FARTHER(2024)

発売日:2024年7月18日(木)
ISBN:9780954340391
価格:6,930円(税込)
220 ページ/253 x 205 mm/ソフトカバー/2,000部限定

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