23年ぶりに全英1位を獲得した『The Ultra Vivid Lament』(2021年)以来となる通算15枚目のアルバムは、〈UKの国民的バンド〉という称号を体現するかのような素晴らしい仕上がり。前作のノスタルジックな雰囲気を残しつつ、ダイナミックなバンド・サウンドとピュアなメロディーを中心とした男気溢れるストレートな作品で、通常だとキャリアを重ねるにつれて失われていきがちな蒼い感覚が、彼らの場合は失われるどころか逆に増しているのが本当に凄い。プロデュースはバンド自身に加えてお馴染みのデイヴ・エリンガとロズ・ウィリアムスも参加。久しぶりに数曲で聴けるニッキーのヴォーカルにも大注目だ。