京都が誇る至宝と呼べる作家、辻井タカヒロの新刊。家庭にありがち&珍しいからなどと、しぶとく保管、とりあえず置いてるものに焦点を当て、VHSビデオデッキにはじまり全部で80点のモノが取り上げられている。京都らしい鮮やかなツッコミが冴えているまるでサザエさんのような、そして実際の辻井家と思われる家庭が愛おしい。日常に潜む「なんとも愛でたくなるビンボくさい感じ」がおかしくてたまらない。で、タイトルがすべてを物語っている。初単行本「焦る!辻井さん」、ケチ道を究めた次作「京都ケチケチ買い物案内」とこれまでの作品も読んでいただきたい。一切のブレがない辻井さんのブレイクを心底願う。