アフロビーツ〜ナイジェリアン・ポップの広がりに貢献した傑作『Playboy』から2年ぶりとなる4作目は、自身のさまざまな側面を投影した内容だそうで、本名を冠した力作となった。プレイボーイ上等なマイク捌きの魅力は今回も人懐っこい間口の広さを手繰り寄せていて、聴く耳の角度によっては普通にR&Bとして楽しめたりもする。なかでもシェウン・クティをフィーチャーした“ecstasy”は官能的なスタイルに寄せてスウィートな歌い口で魅了。ジョン・バティステがプロデュースしてピアノ演奏した“ready”での優美な振る舞いも見事で、楽曲の幅広さも含めて今後がまた楽しみになる意欲的な一枚だ。