近年はほぼ年1ペースでアルバム発表の続いているHAIIRO DE ROSSIの通算11作目が、4曲を追加した拡張版としてCD化。盟友Pigeondustの全曲プロデュースのもと、〈真のオルタナティヴ〉たる表現者としての矜持は、ここでも彼の拠り所だ。それも〈音楽には世界を変えるぐらいの力がある〉という確信と、〈人はどこにいても輝ける〉というメッセージの裏返し。BPM 70台の重たいビートに〈人を傷つける拳よりもそれを包むパーがじゃんけんで強い訳を俺たちは知ってる〉のラインがニクい“Janken”や、女性への敬意をNENEの歌唱と共に滲ませた“Woman”もぐっと際立つ。