Tatsuya(Crossfaith)ら加えた8人編成での“あの夢をなぞって”
5年間を遡るホームビデオ風の映像ののち、Ayaseのラップトップと思われるインターフェースと、彼のルーツでもあるボーカロイド音声を経て“たぶん”へ。Ayaseが実妹の家の〈2DKのDK部分〉に住まわせてもらっていた時の配置を再現したというセンターステージに舞台を移す。経済的にも困窮していた時期に生み出した初期の楽曲たち(“夜に駆ける”〜“たぶん”まで)を制作していた頃のことを懐かしむAyase。ikuraも呼応し、見えないところで頑張っている〈あなた〉へのエールを“ハルカ”に込める。
それまでも会場を彩っていた制御型LEDライト〈フリフラ〉を使ったクイズコーナーで場を和ませると、本日11月11日より配信がスタートした最新曲“New me”を披露。LEDに流れる歌詞も相まって、原点とも言えるこの場所が新たなスタート地点でもあることを印象付けた一幕だった。

ライブにおけるYOASOBIを5年間支えてきたバンドメンバー、仄雲(ドラムス)、やまもとひかる(ベース)、ミソハギザクロ(キーボード)、AssH(ギター)という4人には、サポートといえど根強いファンも多い。インストなのにYOASOBIらしさを感じるエネルギッシュなソロ回しを経て、それぞれが思いの丈を語る。
それを受けての後半戦開幕、というAyaseの掛け声とともに、エレガントなベールを纏った ikuraが登場、“勇者”で一気に空気を引き締める。しばしの静寂ののち、“あの夢をなぞって”冒頭のアカペラに大きな歓声があがったと思えば、YOASOBIのフェス出演や海外公演を強力にサポートしてきたドラムスのTatsuya(Crossfaith)、ギターの田口悟(RED in BLUE)が加わって、ステージ上は一挙8人編成に。披露が待望されていた人気曲にさらなるサプライズが加わり、会場のボルテージは再び最高潮に達した。


気の合う仲間とバンドをする、その純粋な楽しさを噛み締めているようなAyaseの表情も印象的だ。そのまま鉄板のライブチューン“三原色”へなだれ込み、観客はタオル回しで応える。2人のエクストラメンバーを拍手で送り出したのち、ここにいる全員の声があって完成する曲、という煽りから“アイドル”を畳みかけ。全身黒でまとめたシックなikuraと対照的に、全身白を纏ったキッズダンサーも参加した派手なステージに向けられた5万人の全力コールが東京ドームを揺らすさまは、この楽曲の持つストーリーとも重なって、一際エモーショナルに映った。
