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マルーン5の想像を超える集客力の秘密

反対に少々残念だったのがアンコール1曲目の“Lost Stars”。アダムとジェイムズが2人だけで登場して、アコギで“Lost Stars”を弾き始めたので、期待感が跳ね上がったけれど、披露されたのはワンフレーズだけで、すぐさま“She Will Be loved”にスイッチされた。そして、この曲の途中で他のメンバーが合流して、“Girls Like You”へと続く。この曲ではMVに出演した女性たちの映像がステージ後方のビジョンに映し出される。2年前もそうだったなと思うなか、張り出したステージの真横にいる観客にアダムが笑顔で歌いかけ始めた。それがアダムの愛妻ベハティ・プリンスルーと3番目のお子さんだった。

そして、ラストナンバーは“Sugar”。来日直前の人気楽曲投票企画で、1位になった曲だけに歓声もより一層大きくなる。

コンサートも多様化されてきて、マルーン5も行っているようにラスベガスの常設公演が人気を集めたりしているが、それでも多くのアーティストは、新作を発表するとツアーを行う。でも、マルーン5の最後の新作『Jordi』がリリースされたのは2021年のこと。それにも関わらず、東京ドーム3公演。ライブを観るまではそこが不思議だった。

不思議という点では、ほとんどの曲でイントロが始まるとすぐに大歓声が上がり、約5万人のコール&レスポンスと大合唱がドームに響き渡り、一体感は半端ない。でも、メンバーの名前を絶叫する声は、ほとんどないのだ。彼ら自身の自己アピールもない。ギターのジェシー・カーマイケル、ベースのサム・ファラーは、終始演奏に徹していた。

こう書くと、エンターテインメント性に欠けるように映るかもしれないが、約90分のステージで惜しみなく2002年のデビュー作『Songs About Jane』から現在まで、アダムがゲスト参加したジム・クラス・ヒーローズの“Stereo Hearts”も含むヒット曲を披露していく。だから、〈あの曲を聴きたかったのに〉というありがちな不満は残らないはず。それが世代を超えた幅広いファン層を育て、楽しかったという満足感と共に〈次も絶対〉と思わせるのだろう。これこそがマルーン5の想像を超える集客力ではないか。

最後に銀テープが飛んできたし、バリライトのライティングが華やかだったけれど、それ以外は、派手な演出はなかった。緩急の流れを作るアコースティックセットもなかった。もうそういう演出を必要としていないのだ。ただみんなが聴きたい歌があればいい。それが出来るのも彼らがパフォーマンスを磨き上げてきたからこそだ。そして、オンタイムのスタートを含めて、コンサートにありがちな慣習をスマートに打ち壊しているという別角度の感動もあった。

 


LIVE INFORMATION
Maroon 5 Asia 2025 - Tokyo
 ※終了分は割愛
2025年2月8日(土)東京ドーム
開場/開演:16:00/18:00
2025年2月9日(日)東京ドーム
開場/開演:15:00/17:00

来日公演セットリストのプレイリストを公開中:https://umj.lnk.to/Maroon5

公演ページ:http://hipjpn.co.jp/live/maroon5_2025