煌びやかな音を背にサプライズゲストも迎えた圧巻のオーケストラコラボ
2024年7月25日、前日に3人が駆け抜けた日本武道館の巨大なステージは、一転しておよそ30名あまりのオーケストラで埋め尽くされていた。本作Disc 2は、UNISON SQUARE GARDENとオーケストラがコラボする〈オーケストラを観にいこう〉の模様が収められている。
まるでオーケストラのコンサートのように、開演前にブザーが鳴らされる。観客の静寂のなかで、この日の指揮を務める、田淵智也とも親交の深い作曲家の伊藤翼がまずステージ上に現れ、その後斎藤がステージに登場し、ギターを背負ってマイクを手にする。ストリングスとピアノをバックに歌われたのは“アンドロメダ”だ。斎藤以外のメンバーがいないなかでのスタートは意外でもありながら、この段階でこの日が前日とはまるで違うUNISON SQUARE GARDENのステージとなる、そんなワクワクに満ちた21年目がスタートした。フルオーケストラとなって展開されるスケール感溢れる音像のなかで斎藤の美しい歌声が響きこの曲の最高潮を迎えた。
一瞬の静寂のあと、田淵と鈴木が加わって“フルカラープログラム”へと突入する。この演出がまた素晴らしかった。前日と比べて少しフォーマルな3人が大勢のオーケストラを従えて、ロッキンだけど煌びやかな音像で歌うのは実にフレッシュでありつつも、“アンドロメダ”同様にUNISON SQUARE GARDENの楽曲の豊かなメロディがさらに際立つアレンジにもなっている。それにしても、ユニゾンを含む総勢38名がステージを埋め尽くす光景は映像で観るとひときわ圧巻である。
以降、前半はストリングス主体のセクションとなっており、斎藤がギターを弾かずにハンドマイクを手にした“君はともだち”や“harmonized finale”のあとに、オリジナルでも伊藤がストリングスアレンジを担当した“kaleido proud fiesta”とストリングスと見事なマッチングを見せた楽曲が続く。
かと思えば、次に鳴らされたのは“カオスが極まる”の轟音だ。けたたましいデジタルサウンドのあとにバンド、そしてストリングスが加わるそのさまはまさに〈カオス〉のひとこと。怪しいライティングのなか、これまで静謐なアンサンブルを奏でていたストリングス隊はファナティックな旋律を弾き、そしてバンドは前日に見せたようなロックバンドのアグレッションを聴かせる。意外な選曲にも実に見事なコラボレーションを聴かせたひと幕だった。
そして前半のクライマックスには、前日にも披露した“オリオンをなぞる”。前日にはなかったピアノが加わり、ストリングスによってさらなるゴージャスな空間を描いてみせた。
コンサート後半は、ホーンセクションとのコラボレーションを見せる。“like coffeeのおまじない”、“フライデイノベルス”を軽快に聴かせたあとは、このライブのもうひとつのスペシャルなトピックであるサプライズゲストとの共演が続いていく。
まずはUNISON SQUARE GARDENのライブのオープニングSE“絵の具”でお馴染みイズミカワソラが登場し、彼女とコラボした楽曲“mix juiceのいうとおり”を披露した。続いてはBIGMAMAのドラマー・ビスたんことBucket Banquet Bisが鈴木に代わりドラムセットに座り“恋する惑星”を披露。鈴木は大太鼓を持ってステージを駆け巡った。その後はユニゾンのファンクラブ会員で、かつてはMVにもエキストラ参加していたハンブレッダーズのukicasterが登場し、彼がMVに参加した“桜のあと(all quartets lead to the?)”でアグレッシブなギターを添えた。
そしてゲストコーナー最後には、事務所の先輩である東京スカパラダイスオーケストラからNARGO、北原雅彦、GAMO、谷中敦が登場、ホーンセクションにさらなる厚みと熱量を加えて豪華絢爛な“徹頭徹尾夜な夜なドライブ”を披露していった。オーケストラとのコラボという特別な一夜にさらなるスペシャリティが加わったような、贅沢なひとときである。