
〈iPodに入れるかどうか〉という美学
――多層的な聴き方が当然になった世代ならではですね。ただ、いまサブスクでこれほど色々な音楽を聴けるのに、逆にマニアックなリスナーはCDの時代より減っている気がします。
「選び方がわからなくなってるのかな、とは思います。たとえば、レンタルCD屋さんに行って借りるCDを選ぶとしても、自分の意思によってでしか手に取らないじゃないですか。そこに生まれる一貫性、関連性が確実にあったと思うんですけど、サブスクだと〈棚〉がないので、自分で手に取る行為がしづらくなってるのかなと。だから、逆にコアな方にはいきづらいというか。
あと、スマホの中で全部完結する全能感も関係していると思います。〈聴こうと思えば聴ける〉という感覚が、〈もう聴いちゃった〉という過去形に変化してしまっている気がしますね。自分も気になったアルバムをダウンロードしても、それだけで聴かずに終わっちゃったりするので。
自分はiPodを使っていたので、CDをインポートしたりする行為にもすごく意味はあったんだなと思います。サブスクが出てくる前に基礎を固められたのがよかったというか。現行の音楽も、〈昔だったらiPodに入れるかどうか〉という自分の中の美学で選ぶ基準があります」
――ちなみに、最近マイブーム的に聴いているものはありますか?
「(スマホを見て)あ~……酷いものばっかり聴いていますね(笑)。その中で言うと、この人なのですが(スマホを見せる)」
――あ~。ジェフ・リンがプロデュースしたジュリアナ・レイ。
「めちゃくちゃいいですよね。これをずっと聴いていました」
――後期ELOに通じますね。
「そうですね。あと、セロファンがめちゃくちゃよかったです(『WANDERING MAN』のジャケットを見せる)。去年サブスク解禁されて、最近聴いたんですけど」
――セロファン、ずっと好きだったんですよ。スピッツと同じ竹内修さんというプロデューサーの方が当時ポリドールで担当されていて、「サブスク解禁してください」とお伝えしていました。
「それと、XTCのメンバーがやっているティン・スピリッツ。近年だと、あれに一番ハマりました。
あと、8トラックスって知っていますか? Myspaceが全盛だった10数年前に見つけたバンドなんですけど、すごくよくて。セロファンに近い質感で、まさに8トラックのカセットMTRで録っているバンドだったんですが、すごく好きで、当時ダウンロードした曲を聴いていました」
――それは知りませんでした。ラジオの選曲企画とかも読ませていただいたのですが、ハニーバスの曲があるかと思えば、キング・クリムゾンの“Model Man”を選んでいたり、他人とは思えないような内容だったんですね(笑)。“Model Man”は、クリムゾンが好きな人は選ばない曲じゃないですか。でも、僕はエイドリアン・ブリューのポップな曲が好きで。
「そうなんですよね。エイドリアン・ブリューだけでなく、イエスも80年代はパワーポップ寄りな曲をやっていて、技術のある人がポップスをやっている感じはフェチというか、たまらなく好きです」
――先日、エイドリアン・ブリューがビートで来日した時、“Model Man”を歌ったんですよ。
「いいですね。自分も、なれるならエイドリアン・ブリューになりたいです。大好きで、すごくコピーしましたもん」
――ありがとうございます。最後は趣味の話に走りましたが、いいお話が聞けました。

RELEASE INFORMATION
■初回限定盤
リリース日:2025年9月24日(水)
品番:NFBD-021
価格:4,000円(税込)
■通常盤
リリース日:2025年9月24日(水)
品番:NFD-021
価格:1,800円(税込)
Download & Streaming:https://orcd.co/norm
TRACKLIST
1. 不安でよかった
2. FEARS FOR FEARS
3. Don’t Trust Under 30
4. 雨の降る町
5. YOU (NO FADE ver.)
CD BONUS TRACK
6. 不安でよかった -instrumental-
7. FEARS FOR FEARS -instrumental-
8. Don’t Trust Under 30 -instrumental-
9. 雨の降る町 -instrumental-
10. YOU (NO FADE ver.) -instrumental-
初回盤付属 Blu-ray Disc
〈YANUSHI LIVE TOUR 2024 at CLUB CITTA’〉
1. 陽気者(Live)
2. 茗荷谷(Live)
3. 家主のテーマ(Live)
4. カメラ(Live)
5. SHOZEN(Live)
6. きかいにおまかせ(Live)
7. 歩き方から(Live)
8. free as a stone(Live)
9. Dreamy(Live)
10. 生活の礎(Live)
11. お湯の中にナイフ(Live)
12. それだけ (Live)
13. マイグラント(Live)
14. p.u.n.k.(Live)
15. NFP(Live)
16. オープンカー(Live)
17. 今日はひとりでいようね(Live)
リリース日:2025年9月24日(水)
品番:NFD-022
価格:2,200円(税込)
Download & Streaming:https://orcd.co/intothedoom_live
TRACKLIST
1. Cheater(Live)
2. 茗荷谷(Live)
3. たんぽぽ(Live)
4. 家主のテーマ(Live)
5. 生活の礎(Live)
6. 夏の道路端(Live)
7. 路地(Live)
8. それだけ(Live)
9. マイグラント(Live)
10. カッタリー(Live)
11. 夜(Live)
12. 陽気者(Live)
13. カメラ(Live)
14. -MC-
15. NFP(Live)
16. p.u.n.k(Live)
17. お湯の中にナイフ(Live)
18. にちおわ(Live)
19. オープンカー(Live)
20. DOOM(Live)
21. ひとりとひとり(Live)
22. 近づく(Live)
リリース日:2025年11月19日(水)
品番:NFD-024
価格:2,750円(税込)
Download & Streaming:https://linkco.re/FbmP9SCm
TRACKLIST
1. いつかのにほひ
2. 禁煙なんて
3. 僕が歩く道
4. ウマとシマウマ
5. 壊れた時間
6. 傷は痛みだけで、出来てるんじゃない
7. imautu
8. パジェロミニに乗って
9. いつか終わる恋のために
10. Something in The Air
PROFILE: 家主
ソロアーティストとしても活動する田中ヤコブ(ボーカル/ギター)を筆頭に3人のソングライター/ボーカルが紡ぎ出す只事でないグッドメロディと心の襞を震わせる切実な歌声、硬軟織り交ぜた豊かなアレンジとエナジー溢れる熱い演奏に彩られた楽曲がaiko、岸田繁(くるり)、草野マサムネ(スピッツ)、後藤正文(ASIAN KANG-FUGENERATION)など数多くのアーティストや音楽ファンから称賛を集める4人組ロックバンド。
PROFILE: 田中ヤコブ
4人組ロックバンド家主のボーカル/ギターを担当。そしてギター、ベース、ドラムをはじめ多くの楽器を自ら演奏、さらに録音やミックス、映像制作に至るまで自身で手がけるシンガーソングライター/宅録音楽家。学生時代より楽曲制作を始め、主にSoundCloudやYouTubeで作品をコンスタントに発表、以来、マイペースな音楽活動を続けている。幼少期より培われたロック/ポピュラー音楽への深い愛情と造詣、ギターキッズとして一心不乱に腕を磨きつづけた孤高の演奏スキル、そして天性のメロディセンスと卓越したソングライティングが世代を問わず多くの称賛を集めている。


