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会場の増加で〈名古屋飛ばし〉はなくなるのか

7月に開業した愛知・名古屋のIGアリーナも、この先東海地区を代表するライブ会場となるだろう。こちらは愛知県体育館の跡地に建てられた多目的アリーナで、収容人数は1万7,000人(立ち見含む)、天井高は30メートルもあるため大規模なステージセットを要する公演にも対応できる点は大きなアドバンテージだ。

音楽ライブにおいてはAIが先陣を切り(5月にはプレオープンイベントとしてハンス・ジマーの来日公演が開催された)、スティング、aespa、BABYMONSTERといったアーティストたちが今年IGアリーナを利用している。大晦日にはTHE RAMPAGE from EXILE TRIBEがグループ初の単独カウントダウンライブを同会場で行う予定で、こうしたエポックメイキングな公演が組まれることで施設の知名度や価値も上がっていくはずだ。

ここでひとつ触れておきたいのが、近年〈名古屋飛ばし〉が再び話題になっているということだ。なぜ名古屋飛ばしが起こるかについては様々な要因が絡んでいるのだが(個人的には会場数などではなく、会場へのアクセス面や帰りの新幹線の時間帯などインフラ部分が大きな要因と思われる)、IGアリーナのほかにも3月にオープンした名古屋最大級のライブハウス型ホールCOMTEC PORTBASEや、新設予定の名古屋アリーナ(仮称)などにより、今後その状況が大きく変わるかもしれない。

※アーティストの全国ツアーで東京や大阪では公演が組まれるが、名古屋では行われないことが多い現象を指す俗語

GLION ARENA KOBEは、兵庫・神戸の新たなシンボルとして4月に開業した収容人数約1万人の新設アリーナだ。アリーナの周囲270°が海に囲まれており、国際貿易港の街である神戸を象徴するような立地とデザインが目を引く。音楽ライブとしてはMAN WITH A MISSIONがこけら落としを務め、オフスプリングやフー・ファイターズ、マライア・キャリーといった海外アーティストも来日公演の会場として利用している。

神戸といえば、これまでアリーナ規模ではワールド記念ホール(収容人数約8,000人)が利用されていたが、1万人以上を屋内に収容する会場はGLION ARENA KOBEが完成するまで存在しなかった。そのため、同規模のライブやイベントを関西圏で開催する際は必然的に大阪城ホールが会場となることが大半だった。GLION ARENA KOBEの誕生によって、今後1万人規模のアリーナライブの会場利用が分散されることが期待でき、関西圏全体のエンタメ需要がさらに活性化していくに違いない。