CDクオリティーでリイシュー! 矢野顕子による『JAPANESE GIRL』完全再現ライヴの魅力をパスピエ成田とAZUMA HITOMIが徹底解説。清水ミチコのコメント動画も
矢野顕子が、自身のデビュー・アルバム『JAPANESE GIRL』の全曲を披露する公演として2008年3月に東京・すみだトリフォニーホールで行ったピアノ・ソロ・コンサート〈矢野顕子リサイタル2008〉。同ライヴは『JAPANESE GIRL』のオリジナル盤も手掛けた名レコーディング・エンジニア、吉野金次の指示のもと録音され、ミックスも彼自身が担当。配信でも人気を博したその音源『JAPANESE GIRL - Piano Solo Live 2008 -』が、このたびマスター・クオリティーである16bit/44.1khzでCDリリースされた。
Mikikiでは、矢野に強い影響を受けているというパスピエの成田ハネダ(キーボード)と、矢野の最新作『飛ばしていくよ』への楽曲提供も話題となったAZUMA HITOMIに、『JAPANESE GIRL - Piano Solo Live 2008 -』の魅力と、各曲の耳を傾けるべきポイントを語ってもらった。さらに、ライヴでも共演するなど矢野と親交の深い清水ミチコから動画コメントももらったので、併せてチェックを!
成田ハネダ(パスピエ)が語る『JAPANESE GIRL - Piano Solo Live 2008 -』
言うまでもなく素晴らしいアルバムです。
僕自身はバンドだけでなく、20年程クラシック・ピアノを勉強してきたのですが、その中で音楽を演奏する意義としての〈伝える事〉と〈受け継がれていく事〉が本当に重要であり、特に後者は難しいことだと思っています。この作品は見事にその2つを、ある種オリジナル・アルバム以上に体現していると思いました。
それは、音楽から滲み出る、矢野さんと吉野さんが長年第一線で歩み続けてきた歴史。また、作品としてオリジナルの『JAPANESE GIRL』をピアノ・ソロ・ライヴ盤として復刻することで、自ら老若男女に向け再発信した経緯。
そして、収録されているピアノ1台と歌というあまりにも生々しいフォーマットで、時に温かく、時に突き刺すような表現。そのひとつひとつが、感動という言葉では収まりきらない体験をくれました。
今作を聴いて、矢野さんが揺るぎないマイ・フェイヴァリット・アーティストであること改めて認識しました。
AZUMA HITOMIが語る『JAPANESE GIRL - Piano Solo Live 2008 -』
憧れのミュージシャンのファースト・アルバムというのは、ファンにとっても特別なものだと思います。わたしは『JAPANESE GIRL』をはじめて聴いたとき本当に衝撃を受けました。当時の矢野顕子さんやすばらしい参加ミュージシャンの方々の演奏風景を想像しながら今でもよく聴いています。
矢野さんのコンサートでは、馴染みのある曲も全然違う歌に変身することがあるので、『JAPANESE GIRL - Piano Solo Live 2008 -』のリリースはとても楽しみにしていました! そして思った以上にハマってしまいました。音もとてもよくて、ライヴ・アルバムならではの臨場感がたまりません。矢野さんの表情や指の動きまで伝わってくるような作品です。オリジナルとも聴き比べてたのしんでいます!