タイラー・ザ・クリエイターが、通算7枚目となるスタジオアルバム『CHROMAKOPIA』を10月28日にリリースした。

本作は、グラミー賞にて最優秀ラップアルバムに輝き、全米アルバムチャートでも1位を獲得した前作『CALL ME IF YOU GET LOST』以来、およそ3年ぶりとなるニューアルバムだ。

作詞作曲、プロデュース、アレンジにいたるまで全てをタイラー自身が手がけている本作には、先行シングルの“Noid”“Thought I Was Dead”を含めた全14曲を収録。ゲストは公式には明らかにされていないものの、XXLをはじめとした海外メディアによればチャイルディッシュ・ガンビーノ、ティーゾ・タッチダウン、リル・ウェイン、ダニエル・シーザー、スクールボーイ・Q、ドーチ、グロリラ、セクシー・レッドといった面々が参加しているそうだ。

また、収録曲の“Balloon“のサンプリングとしてルークの“I Wanna Rock”(1992年)に加え、矢野顕子の1978年作『ト・キ・メ・キ』から“ヨ・ロ・コ・ビ”が用いられているのではないかと大きな話題となっている。

なお、タイラーは2019年作のアルバム『IGOR』でも“GONE, GONE / THANK YOU”で山下達郎“FRAGILE”をサンプリングとして使用。後日、ラジオ出演した山下はタイラーのサンプリング使用について「健全な使い方」とコメントしていた。

タイラーは本作を引っ提げたワールドツアーの開催も発表しており、2025年2月から9月にかけて北米、欧州、オーストラリアなどを回る予定だ。

さらに、2024年11月16日(土)と17日(日)には主催フェス〈CAMP FLOG GNAW CARNIVAL〉をLAのドジャーズスタジアムにて開催する。今年10周年を迎える同フェスには、アンドレ3000やプレイボーイ・カーティなどに加え、かつてオッド・フューチャーとして活動を共にしたアール・スウェットシャツ、ドモ・ジェネシス、レフト・ブレインらも登場する。

残念ながらワールドツアーの日程に日本はリストインしていないものの、『CHROMAKOPIA』から得られる興奮は世界共通。表現者として新たなステージに歩みを進めたタイラー・ザ・クリエイターの新作、いますぐチェックだ。

 


RELEASE INFORMATION

TYLER,THE CREATOR 『CHROMAKOPIA』 Columbia(2024)

リリース日:2024年10月28日(月)
試聴/購入リンク:https://lnk.to/TTC_CHROMAKOPIA
※輸入盤CD、LP、国内盤CD発売未定

TRACKLIST
1. St. Chroma
2. Rah Tah Tah
3. Noid
4. Darling, I
5. Hey Jane
6. I Killed You
7. Judge Judy
8. Sticky
9. Take Your Mask Off
10. Tomorrow
11. Thought I Was Dead
12. Like Him
13. Balloon
14. I Hope You Find Your Way Home

 


PROFILE: TYLER, THE CREATOR
1991年3月6日生まれ。米カリフォルニア州出身のラッパー、ソングライター、音楽プロデューサー、デザイナー、映像作家。本名はタイラー・グレゴリー・オコンマ(Tyler Gregory Okonma)。

2007年にオルタナティブヒップホップグループ〈オッド・フューチャー〉を結成。2008年11月にデビューミックステープ『The Odd Future Tape』をセルフリリースした。2009年12月、タイラーはソロとして初のミックステープ『Bastard』を発表。同作はPitchforkによる2010年のトップアルバムリストにおいて32位にランクインするなど注目を集めた。

2011年5月、1stアルバム『Goblin』で世界デビューを果たし、全米アルバムチャート初登場5位を獲得。アルバムに先行して発表した“Yonkers”のミュージックビデオでは過激な描写が注目を集め、MTVビデオミュージックアワードにて最優秀新人賞を受賞した。同年、オッド・フューチャーの一員としてサマーソニックに出演するため初来日を果たす。

2013年4月、2ndアルバム『Wolf』をリリースし、全米チャート初登場3位を獲得。同年、ソロ名義では初となる来日公演を恵比寿リキッドルームと横浜ベイホールで行った。その後、ソロアーティストとしてTイン・ザ・パークやグラストンベリーにも出演した。

2015年4月、ファレル・ウィリアムス、カニエ・ウェスト、リル・ウェインらが参加した3rdアルバム『Cherry Bomb』をリリースし、全米チャート初登場4位を獲得。同年9月には2度目となる来日公演を行った。

2017年7月、4thアルバム『Flower Boy』をリリース。よりメロディに焦点を当てたジャズを多用したサウンドを実験的に取り入れたことで、それまでの作品とは対照的なものに。Pitchforkは2017年のベストアルバムリストにおいて第8位、Complexが第6位に選出するなど、批評家からキャリア史上最高の評価を得る。同作は全米チャートで初登場2位を獲得し、第60回グラミー賞の最優秀ラップアルバムにノミネートされた。同年10月には3度目となる来日公演を開催し、チケットが即完するなど大盛況となった。

2019年5月、5thアルバム『IGOR』をリリース。アルバムには初めてタイラー自身の歌声がフィーチャーされており、R&B、ファンク、ラップ、ネオソウルが雑然と混ざりあう作風となった。キャリア史上初となる全米チャート1位を獲得し、第62回グラミー賞では念願の最優秀ラップアルバムを受賞。また、イギリスのブリット・アワードではインターナショナル男性ソロアーティスト賞を受賞した。

2021年6月、6thアルバム『CALL ME IF YOU GET LOST』をリリース。ファレルウィリアムス、リル・ウージー・ヴァート、リル・ウェイン、タイ・ダラー・サインら超豪華ゲストを迎え制作され、近年みせていたメロウで実験的なサウンドを踏襲しつつ、原点回帰ともいえる挑発的なラップを惜しげもなく披露。前作に続き全米チャート1位を獲得し、グラミー賞でも最優秀ラップアルバムに輝いた。

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