一時期ゴスペルに回帰していたデイヴ・ホリスターが、ユナイテッド・テナーズとしてのアルバムを挿んで世俗に復帰。ジャケも含めシカゴアンとしてのプライドを改めて示した6年ぶりのソロ作は、ウォーリン・キャンベルとエリック・ドウキンズによって丁寧に煮詰められたプロダクションを受けて、深みのあるテナーを縦横無尽に操りながらエモーションを発していく。テディ・ライリーのリミックス版も用意された“Spend The Night”はブラックストリート時代を懐古させるスロウ・ジャム。MJがミネアポリス・ファンクと出会ったようなその名も“Neverland”や紫の雨が降り注いできそうな“Afraid To Lose”といった80sプリンス風味も交えながら正統派のR&Bスタイリストぶりを発揮した快作だ。