グリーンレッドと続いたバルーン3部作の最終章。ネオ・ソウル、ジャズ、ヒップホップ、ニューオーリンズなどの要素が含まれるが、どのカテゴライズにも当てはまらない独自のスタンスは相変わらず。タンクのチャーミングな振る舞いと、スポークンワード/ポエトリーを駆使した、ときにユーモラスで演劇めいた歌い口がその独自性の大きな理由だろう。ラッキー・デイを迎えたアフロビーツの“Move”や、レディシと歌うファンキーな“Whole World”の陽性ムードも良いが、メロウな“Oh Boy”をはじめとする終盤の楽曲群での繊細な歌い口はどこかシックで寂寥感も感じられる。締め括りに相応しい一枚。