Page 5 / 5 1ページ目から読む

クールなウィスパー歌唱でブチ上がる観客

――改めて今回、リブートというのが、ルアンさんにとって新しいスタートである、というのが重要なポイントかと思いましたが。

菊地「電少からのルアンさんのファンの方がいる訳ですよね。こう、人形愛というか、そういう風なイメージの……。そういう、もともとのルアンさんのファンを一掃するようなやり方は、ちょっと残虐じゃないですか。だから、そういう人たちを喜ばせつつ、電少を知らない人でも、1人のアーティストとしてルアンさんが魅力的に思ってくださるような、そういう風になったら、このリブートプロジェクトとしては一番成功ですよね。

さっきも言った、ウィスパーだけどブチ上がるような、そういう状況になったら、文化的にちょっと新しいじゃないですか。ルアンさんならそれができる可能性があるし、それができるのはルアンさんしかいないですよね。ルアンさんは〈イェー!〉とか言わないで、クールなままだけど、お客さんはブチ上がってるっていう、絵はもう見えてるんですけどね」

――でも、相反するイメージというか、なかなか大変なミッションですよね。

ルアン「頑張ります(笑)。でも、頑張るっていうのともなんか違うというか。努力の痕跡というか、頑張ったようには見せたくないというか……。理想としては本当に、菊地さんが仰ったように、お客さんが自らブチ上がってるって状況になったら、すごくいいなと思ってますね」

菊地「サクラを使うこともできますから。〈あのブチ上がってる奴ら、よく見たら新音楽制作工房の連中じゃん〉と(笑)」

――マイケル・ジャクソンとかビヨンセのコンサートで、ステージに出てきて、黙って仁王立ちしてるだけで、ファンが熱狂して失神してる映像ってありますよね。ああいう光景でしょうか。

ルアン「ああ、それですね。あれになりたい。いやほんと、あれになりたいってずっと思ってますね」

菊地「マイケルのブカレストのコンサートね(笑)」

――7月11日のリリースパーティも、そうなるといいですね。

ルアン「マイケルになって……(笑)。リリースパーティでは、アルバムの曲はもちろんですが、過去のソロ曲もやりますし、カバーも歌います。それと、次回作である『あたしをつくらないで(下)』からの曲も先出しでやりますね」

菊地「『下』はさらにハードコアというか、ドープですね。踊れるけど変わったリズム、R&Bっぽいものとか。『上』はまだ、電少時代、あるいは以前までのルアンさんのソロとの橋渡しという面がありましたが『下』はもう、まったくそのホスピタリティはないです(笑)」

ルアン「あと今回のリリースパーティは、私のちょっと遅めのバースデイパーティというのも兼ねてて。電少の時から生誕はやっていたんですが、今回はリブートした、ソロのルアンの生誕ということで、本当に〈生まれ変わるぞ〉みたいな気持ちなので、楽しんでいただければと思います。菊地さんのDJも聴けるし、是非遊びに来てほしいですね」

 


RELEASE INFORMATION

ルアン 『あたしをつくらないで(上)』 ビュロー菊地レーベル(2026)

リリース日:2026年6月6日(土)

TRACKLIST
1. ROXY
2. 優雅な生活が最高の復讐である
3. さよならの秘密(Cover)
4. ムーンストーン
5. ミッドサマー・シンドローム
6. 花は必ず剪つて瓶裏に眺むべきもの altcv

 

LIVE INFORMATION
「あたしをつくらないで(上)」リリース&バースデー・パーティー

2026年7月11日(土)東京・青山 月見ル君想フ
開場/開演:18:30/19:00

■出演
LIVE:ルアン
DJ:菊地成孔(〈新音楽制作工房〉代表)
VJ:ALi(anttkc)

■チケット料金
観覧チケット 前売り:5,500円(税込) ※別途1ドリンク代 700円
チケット販売URL:https://www.moonromantic.com/event-details/260711n
公演に関する問い合わせ:月見ル君想フ(03-5474-8115)