2026年は、西ドイツの作曲家ハンス・ヴェルナー・ヘンツェの生誕100年にあたる。シュトックハウゼンと同時代を生き、自身も電子音楽や先鋭的な技法を積極的に取り入れるなど前衛作家らしい側面を持ちながら、戦前から続くドイツ交響曲の伝統を継承した作家としても高く評価されている。生涯に10の交響曲を残し、その音楽は重々しく深い悲しみに満ちる一方、新しい前衛技法を果敢に吸収する姿勢は、彼が決して保守的な作家ではなかった事を物語っているようだ。本盤は2015年にリリースされたアルバムの復刻盤。今年の第九で引退となるヤノフスキの実力が遺憾なく発揮されたアルバムだ。