DISCOGRAPHIC WEEZER
ウィーザーを知るための15+4枚

WEEZER 『Weezer (Blue Album)』 DGC/Geffen(1994)

大ヴェテランのリック・オケイセックをプロデューサーに迎えた鮮やかなファースト・アルバム。冒頭の“My Name Is Jonas”など3曲でパトリック・ウィルソンが共作した以外はリヴァース・クオモが書いた曲で、“Undone”から“Only In Dreams”まで重要な人気曲が並んでいる。

 

WEEZER 『Pinkerton』 DGC/Geffen(1996)

紆余曲折あってセルフ・プロデュースで完成されたセカンド・アルバム。オペラ「蝶々夫人」に着想を得たストーリーが下地となっているが、明快さが後退したこともあって当時の評判は芳しくなかった。多くのエモ勢や後進の評価もあって現在はバンドの代表作のひとつに。

 

WEEZER 『Weezer(Green Album)』 DGC/Geffen(2001)

ブランクを経てマイキー・ウェルシュを加えた新体制となり、リック・オケイセックをふたたびプロデューサーに迎えた3作目。本作の存在がカラー・アルバムの始まりになったのは言わずもがな。“Hash Pipe”や“Photograph”などの人気曲も生まれてバンドは一線に返り咲いた。

 

WEEZER 『Maladroit』 DGC/Geffen(2002)

スコット・シュライナーが初めて参加して現在の4人が揃った最初のアルバム。引き続き全曲をリヴァースが書き、前作の好調を受け継ぎながらセルフ・プロデュースに再度トライしつつ、よりポップな感触に仕立てている。“Dope Nose”や“Keep Fishin’”がシングル・ヒット。

 

WEEZER 『Make Believe』 DGC/Geffen(2005)

日本で録音されたライヴEPを間に挿んで、ふたたび往年の立ち姿ジャケに立ち戻った5作目だが、実際は前作より先に取り組んでいたアルバムだという。リック・ルービンがプロデュースにあたり、シングル“Beverly Hills”のヒットも手伝って商業的に大成功を収めている。

 

WEEZER 『Weezer(Red Album)』 DGC/Interscope(2008)

続投のリック・ルービンに加えてジャックナイフ・リーをプロデューサーに起用した3枚目のカラー・アルバム。実験的な色合いをやや強め、各人がそれぞれソングライティングにも貢献し、全員がそれぞれリード・ヴォーカルを取ったり楽器を持ち替えた曲もあっておもしろい。

 

WEEZER 『Raditude』 DGC/Interscope(2009)

ジャックナイフ・リーに加えてポロウ・ダ・ドン、Drルーク、ブッチ・ウォーカーといったメインストリーム系の制作陣を迎えた異色のアルバム。当時リヴァースが外向きに動いていた影響か、リル・ウェインをフィーチャーするなど往年のファンを困惑させたであろう問題作だ。

 

WEEZER 『Hurley』 Epitaph(2010)

不和になったゲフィンを離れてまさかのエピタフに移籍して放ったアルバム。ショーン・エヴァレットとの共同プロデュースでパンク〜オルタナ色に揺り戻しつつ、リヴァースが曲ごとにデズモンド・チャイルドやグレッグ・ウェルズら外部ヒットメイカーと共作している。

 

WEEZER 『Everything Will Be Alright In The End』 Republic/ユニバーサル(2014)

バンドの原点にあったサウンドやエナジーを取り戻すべく、リック・オケイセックを起用した3枚目にして最後のアルバム。現代的なポップ・プロダクションが施されていた近作と比べても奔放でラフな生々しさがある。“Go Away”にはベスト・コーストをフィーチャー。

 

WEEZER 『Weezer (White Album)』 Atlantic/Crush/ワーナー(2016)

マネジメントとレーベルを移籍し、ジェイク・シンクレアのプロデュースで作られたカラー・アルバム第4弾。全体がビーチ・ボーイズのオマージュ作品のような雰囲気で、その意味での聴き心地は抜群。ブライアン・ベルとルーサー・ラッセルが書いた“L.A. Girlz”もいい。

 

WEEZER 『Pacific Daydream』 Atlantic/Crush/ワーナー(2017)

前作のカリフォルニア・モードを受け継ぎつつ、ほぼ全曲をブッチ・ウォーカーがプロデュースしたコンセプチュアルなアルバム。JR・ロテムやトビアス・ガッドなど外部の血を多数動員して、恐らくリヴァースが志向した通りのポップな感触に仕上がっている。

 

WEEZER 『Weezer (Teal Album) 』 Atlantic/Crush/ワーナー(2019)

ファンによるインターネット上のキャンペーンに乗っかる格好でTOTOの“Africa”を披露し、その流れで作り上げたカヴァー・アルバム。ティアーズ・フォー・フィアーズやTLC、a-ha、マイケル・ジャクソンらの楽曲を、自覚的な軽薄さを纏って出オチ気味に披露している。

 

WEEZER 『Weezer (Black Album)』 Atlantic/Crush/ワーナー(2019)

〈White Album〉直後の2016年には制作が仄めかされるも、数年をかけてようやく完成したカラー・アルバムの労作。デイヴ・シーテックをプロデューサーに起用し、いつものウィーザー・サウンドに音響的な実験を加味している。マニー・マークらが鍵盤で参加。

 

WEEZER 『OK Human』 Atlantic/Crush/ワーナー(2021)

ジェイク・シンクレアをふたたびプロデューサーに迎えた通算14作目。表題では『OK Computer』に呼応しつつ、ビーチ・ボーイズやニルソンの名盤に着想を得て、チェンバー・ポップ〜バロック・ポップに初挑戦している。チャートでは大幅に後退するも高い評価を獲得した。

 

WEEZER 『Van Weezer』 Atlantic/Crush/ワーナー(2021)

HR/HMというかアリーナ・ロック的な美意識に則って、クラシックなロック・ジャイアンツのパフォーマンスを憑依させたような15作目。エイジアやオジー・オズボーンらの引用があるのもおもしろい。エディ・ヴァン・ヘイレンとリック・オケイセックに捧げられている。

 

WEEZER 『SZNZ: Spring』 Atlantic/Crush/ワーナー(2023)
WEEZER 『SZNZ: Summer』 Atlantic/Crush/ワーナー(2023)
WEEZER 『SZNZ: Autumn』 Atlantic/Crush/ワーナー(2023)
WEEZER 『SZNZ: Winter』 Atlantic/Crush/ワーナー(2023)

コンセプチュアルなEPシリーズという位置付けかと思っていたら、新作が20枚目のアルバムということなので、これらの春夏秋冬4タイトルが16〜19作目のアルバムということになる。春が似合う『SZNZ: Spring』、ダニエル・オメリオと組んでメタル色もある『SZNZ: Summer』、シンセも導入したダンス・ロック作品の『SZNZ: Autumn』、悲しみの感情を表現したという『SZNZ: Winter』、いずれもリヴァースの多彩なアイデアが窺える出来映えだ。