前年にANARCHYが“LOYALTY”で歌っていたように〈今の日本語ラップみんなヤバい〉という状況は続いていて、そのムードのまま2014年も終わった感じだ。とにかくタイプがバラバラで、昔のように文系/サグ系などという安直な分類や世代感では括れないほど重なり合いながら層を厚くしている点は理解されたし。そんな緩い繋がりを下敷きにしつつ、JAZEE MINORやT.O.P、KLOOZ、TOCら多くの面々がそれぞれ意欲的な作品で楽しませてくれた。
また、レーベル感を積極的に出している鎖GROUP/BLACK SWANはもちろん、FILLMORE率いるWESTAHOLICやZeebraの設立したGRAND MASTER、ZORNを引き入れた昭和レコード、DREAMBOYにWDsoundsなど、レーベル単位での色付けや動きのおもしろさを各々が増しているあたりは新年も注目すべきポイントになっていくだろう。
▼関連作品
左から、Y'S『LOVE HATE POWER』(THE FOREFRONT)、紅桜『紅桜』(Party Gun Paul)、stillichimiya『死んだらどうなる』(MaryJoy)、KOWICHI『THE DINER』(WESTAHOLIC/Pヴァイン)
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