セオ本人がまっすぐに前を見据えたジャケット、その裏面では彼が大口を開いて何か叫んでいるような写真が使われている。それらを見ただけで否応なく期待の高まる約7年ぶりのニュー・アルバムは、前作『Soundsculptures Vol.1』同様の2枚組(アナログは3枚組)。ブラック・ミュージックを探求し続けてきた彼の提示する音楽はここでも思慮深く野心的で、ファンク、ジャズ、ソウル、ミニマルといったキーワードが芳醇に絡み合った内容となっている。先行シングル“Footwork”でも窺わせた新たなビート・フォームへの挑戦は、アルバム中でもそこかしこに散りばめられ、刺激的に躍動していて、聴けば聴くほどに鳥肌が立ってくる。またもや凄い進化を見せつけてくれたセオには平伏すしかない。