自主レーベルに移り、90年代恋愛映画に感化された3部作の配信EPを挿んで発表した3年ぶりのアルバム。壮大なポップ・バラード、ヒップ・ハウス的なダンス曲、ルーツを示すレゲエ調など、R&Bを軸にハスキーな声で軽やかに越境していく作法は従来通りながら、今作はデビュー作並みに自由度が高い。エイス・スペクトラムのスウィート曲を引用したジャスティス・リーグ製の“Silly Girls”におけるソウルネスにも感涙な好盤だ。