シリーズ開始から25周年を迎えた、黄金色に輝く夏の風物詩!
夏の風物詩となっているVP発のコンピ〈Reggae Gold〉が今年で25周年! シリーズが開始した90年代前半と言えば、シャバ・ランクスやスーパー・キャットを筆頭株に、ダンスホールがメジャー化していった時期にあたります。そうした流れのなか同シリーズはのっけから大成功を収め、VPも世界的なレーベルへと成長。もし〈Reggae Gold〉がなかったら、ビーニ・マンもショーン・ポールもここまで名声を得ることはなかったかもしれませんし、もっと言うとレゲエ自体も現在ほど音楽業界に浸透していなかった……かもしれません。
そんなわけで、シリーズ最新版『Reggae Gold 2018』はVPの気合いが窺える特別仕様。〈90s Rewind〉と名付けられたストーン・ラヴのローリーによるミックスCD付きで、クリス・ブラウンが“Privacy”(2017年)で引用したレッド・ラット“Tight Up Skirt”など、いまも余裕でフレッシュに聴こえるビッグ・チューンの数々に、ダンスホールのカッコ良さを再確認したいところです。
もちろん、本編には例年通りこの一年の話題曲をモリモリ収録。トラップ世代のニュー・ヒロインと言うべきフッドセレブリティや、クロニクスに次ぐルーツ系の大型新人と噂される17歳のコフィをはじめ、移り変わりが激しくてなかなか追いきれないシーンの最旬を確認できるのはありがたいですし、そこにダミアン・マーリーらのクロスオーヴァー・ヒットを交えたビギナーにもフレンドリーな構成になっていて、今年も死角なし。なかでも注目すべきは、昨年VP入りしたエステルのゆるふわアンビエント系レゲエ・フュージョン“Better”でしょうか。9月に控える移籍第1弾アルバムへの期待もますます膨らむばかりです。