近頃のニール・ヤング先生の創作意欲には目を見張るものがある。前作『Storytone』から半年のスパンで届いたこのニュー・アルバムは、ウィリー・ネルソンの息子であるルーカス&マイカ率いるグループ、プロミス・オブ・ザ・リアルとのコラボ盤だ。遺伝子組み換え作物の種子や農薬を販売するモンサント社への抗議、と作品のコンセプトも力強い。気になるサウンドは、クレイジー・ホースを従えたフォーク志向とは一味違う、ラフで豪快なロックンロール仕立て。特に先生とネルソン兄弟によるギター3本の分厚い絡みがスリリングで、最大の聴きどころと言えるだろう。社会的なメッセージを発信しつつ、若い血とのケミストリーを楽しんで新しい自分を発見しようとする御大の音楽的な向上心に惚れ惚れ!