スプーナー・オールダムを含むクローム・ハーツとの初アルバム。ほのぼのとしたカントリー・ロックを紡いでいたかと思えば、愛機〈オールド・ブラック〉がギャンギャン喚くラウド・ロックが突如顔を出したりして、展開に関しては安定の通常運転。思わず“Helpless”の替え歌かと早合点した“First Fire Of Winter”もあれば、米国の現政権に対する怒りがダダ漏れな“Big Change”が登場するなどけっこう雑然としているけど遠目で見ればいつもの見慣れたニール山脈が大きく浮かび上がってくる。今日も明日も明後日もやるべきことを遂行するのみ。そんな彼の呟きがこだまするやたらとデカい傑物。