INTERVIEW

「ラブライブ!」の南ことり演じる内田彩、彩り豊かな楽曲のなかに新たな一面も表現したセカンド・アルバム『Blooming!』

【二次元以上。-brilliant sounds from 2D and over—】Vol.17 Pt.1

「ラブライブ!」の南ことり演じる内田彩、彩り豊かな楽曲のなかに新たな一面も表現したセカンド・アルバム『Blooming!』

 劇場版が興行収入1位となった人気アニメ「ラブライブ!」。その劇中に登場するアイドル・グループ=μ'sの一員、南ことりなどさまざまなキャラクターを演じる声優の内田彩が、セカンド・アルバム『Blooming!』をリリースした。

 「ずっとキャラクター・ソングばかりを歌ってきていたので、ソロとしてファースト・アルバム(2014年作『アップルミント』)をリリースしたときは、自分自身を出して受け入れてもらえるのか不安がありました。でも、聴いてくれた皆さんから〈キャラソンと全然違うけど、こっちの歌声も好き〉と言ってもらえて自信が付いて。今回は〈早く聴いてもらいたい!〉と思っています」。

内田彩 blooming! ZERO-A(2015)

 ポップなバンド・サウンドを軸にしつつ、彩り豊かな楽曲を集めた全体の構成は前作を踏襲。作家陣には中川翔子乃木坂46の仕事で知られる黒須克彦や、マイクロスター佐藤清喜らが名を連ねる。そのなかで、〈みんなが知らなかった一面を表現したい〉と、本人がオーダーを出したものが2曲。そのうちの1曲が、ハード・エッジなロック・チューン“Like a Bird”だ。ここでは現状打破へのメッセージを歌っている。

 「キャラクター・ソングでは可愛らしいアイドル・ソング、ファースト・アルバムでも明るい曲が多かったので、強さや凛とした感じを出せたらと。シリアスな歌い方は初めてで、逆に〈もう少し可愛くてもいいかも〉とも思いましたけど、曲に合わせて自然に出た自分がこれだったから大丈夫かな」。

 そしてもう1曲は、ラストに収められたガーリーなエレポップ“with you”。

 「オシャレな感じの曲を歌いたかったんです。この曲は仮歌の段階から大好きでしたけど、いざ自分が歌ったら、(理想とするイメージと)なんか〈違ーう!〉という(笑)。キャラソンでは歌詞をひとつひとつ台詞のように歌っているので、この曲の〈リズムに乗って言葉遊びをしていく〉っていうところが難しくて。サビも息が続かないし、何回もやって途中で〈はぁーっ……〉となりました。お風呂ではすんなり歌えたのに(笑)。でも不思議なもので、リズムが身体に入ってくると、何とか歌えるようになりました」。

 その一方で、佐々倉有吾が提供した“いざゆけ! ペガサス号”は、自分の自転車に〈ペガサス号〉と名付けた女の子の歌で、フニャッとしたヴォーカルが先述の2曲とは対極のインパクトを残す。

 「のんきな私が出ていますね(笑)。ボーッとしていて〈まあ、いっか〉と進んで行ったり、大雑把で自転車を汚しちゃいそうなところとか……。この曲ではタンバリンを叩かせていただいてるんですけど、前のアルバムでやらせてもらったときは鼻歌が入ってしまって〈入ってないところしか使えない〉と言われたので、今回重視したのは絶対に歌わないこと(笑)。あと自転車のベルも鳴らしています。乗っているときは〈チリチリン〉と鳴るのに、ベルだけ持って鳴らすと〈リ……〉とか〈カチン〉みたいな音しか出なくて苦戦しました(笑)」。

 こうした彼女のパーソナリティーは、例えば〈個性的なすごい色をのせていく〉や〈劣等感とかがんばる理由だね〉など、アルバム全体に散りばめられたフレーズからも感じ取ることができる。

 「音楽スタッフの皆さんに私の心境をよりわかっていただけたんだと思います。声優になると決めても仕事がない時期が続いて〈劣等感〉はあったし、“スニーカーフューチャーガール”のその歌詞に続く〈たった一歩にアクセクするくらいがすばらしい〉はまさに私。歌ったあとに、〈ここどうですかね? あれ大丈夫ですかね?〉っていろいろ気になっちゃうタイプですけど、それを考えなくなったら終わりだと思うので」。

 そうして完成した今回の『Blooming!』。キャパシティーの大きい本作を作り上げて、内田は改めて考えたこともあるという。

 「アーティストの方の歌は、初めて聴いた曲でもファンの方なら〈あの人だ〉とわかりますよね。それが、私は声優の職業病なのか、曲ごとに全然違う歌になって、〈アーティストとしての個性がないな〉と思うこともあるんです。でも逆に、こんなにいろいろなジャンルの曲を歌えるのは声優だからこそ。これからも、〈私はこう〉と決めず、みんなが〈こんなこともするの!?〉と驚くような歌にどんどん挑戦していけたらと思います」。

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