コラム

クラウトロック愛が止まらない! ステレオラブのティムがベルリンで結成したキャヴァーン・オブ・アンチ・マターの初作登場

GO TO SPACE!
ステレオラブのティム・ゲイン、そのクラウトロック愛が止まらない!!

CAVERN OF ANTI-MATTER Void Beats/Invocation Trex Duophonic(2016)

 ステレオラブティム・ゲインがベルリンで結成した新ユニット、キャヴァーン・オブ・アンチ・マターより初のアルバム『Void Beats/Invocation Trex』が到着した。マウス・オン・マーズスペースメン3のメンバーほか、アクの塊みたいなクセ者をゲストに配して臨むのは、ここまでやるかというほどにドイツの先人たちへの敬意を炸裂させた、コズミックでミニマルな電子音響ポップ大会だ。

 ハルモニアっぽい開放的な電子音が放射される冒頭曲から、軽快に刻まれたハンマー・ビートが小気味良いトランシーなナンバー、ディアハンターブラッドフォードダモ鈴木ばりにとぼけた歌声を披露する“Liquid Gate”、DAFのように変態チックなシンセがウニョウニョ躍動するダンサブル・チューンなど、クラウトロック作法を随所に散りばめた多彩な楽曲が並ぶ。とはいえ、ティムらしい巧緻に長けたプロダクションは、それらを懐古趣味に陥らせることなく、往時の革新性がいまなお強靭であることを再認識させるかの如く、新鮮な閃きに溢れた音へ昇華させていて抜かりがない。

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